1) キリスト教教義の見解

 『旧約聖書』創世記には、神の天地(宇宙)創造の経緯が書かれていますが、その創造目的については、はっきりとは記されていません。


 『旧約聖書』創世記における天地創造のくだりは、次のようなものです。


「はじめに神は天と地とを創造された。地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。


 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第1日である。」(『旧約聖書』創世記第1章1節)


 天地創造はこのようにして始まったのです。


 2日目に水が雲と海に分けられ、3日目に陸地が現われ、植物が出現しました。


 4日目に大空のガスや塵がなくなり、地上に日と月と星の光が届くようになり、5日目に魚類そして鳥類が現われ、6日目に哺乳類、最後に人類が生まれました。


 こうして天地創造は完成し、7日目に神は休まれたと、創世記には書かれています。


 キリスト教教義では、神の宇宙創造の目的については、「神は、神ご自身の栄光を現わすために宇宙を創造され、ご自身の愛の対象とするために、ご自身のかたちに似せて人間を創造された」と説いています。(参照:久保有政 キリスト教会牧師 http://www2.biglobe.ne.jp/remnant/074wakaru.htm)


 この教義の根拠として、「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。神は彼らを祝福して言われた、「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」。」(『旧約聖書』創世記第1章2節)という聖句が考えられます。

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