一章 混沌のうどん
かがわ製麺に辿り着いた。
「ここにロケット発射場があるはずだよね。」
「うん!多分ね!」
私の問いかけに対しルカが笑顔で返した。
しかしそこで待っていたのは希望ではなく絶望であった――
普段は繁盛しているはずのかがわ製麺に客がいなかった。
「どうしたんだろう…」
ルカが疑問に思っていた。しかしかがわは相変わらず商品を売っている様子だった。
私は思い切ってかがわに話しかけた。
「かがわさん!ロケット発射場まで連れてって。」
「うぐ…何を言っている…。お前らにそんなことはさせない。
我が名はエルダードラゴン…魔王軍を滅ぼすべくこいつに憑りついた。」
私の嫌な予感は当たった。
やはりエルダードラゴンは完全復活を果たしていたのだ。
そう言うとエルダードラゴンが憑りついているかがわは出来立てのあつあつのうどんを丼ごと投げつけてきた。
「ちょっとっ!何するの!」
ルカが火傷してしまった。
「もうかがわさんの心はエルダードラゴンに乗っ取られているから、もう戦って正気に戻すしかない!」
私は魔法を唱えた。
「旋風っ!」
風がかがわを切り裂く。立て続けにルカも攻撃に参加した。
「パニックスローッ!!」
連続攻撃を受けたかがわ。しかしその表情は苦しんではいなかった。かがわは笑っていた。
かがわは冷蔵庫を開けた。戦闘中に冷蔵庫を開けるなんて…
すると冷え冷えになって色も悪く、腐ったうどんを投げつけてきた。
「うそ…かがわさんがこんなことするわけ…」
ルカが毒に侵されてしまった。このままだと毒に体を奪われてしまう。
「キュアポイズン!」
私の魔法によりルカの体に回っている毒が出ていった。
そのときルカの目には闘気が燃えていた。
「リストブレイクッ!ファイナル・グラビティ!」
激しい地響きが起き、かがわに大きなダメージを与えた。するとかがわは覚醒していた。
「フフフ…俺にもリストブレイクがあるということを忘れない方がいいぞ…」
「うそ…でしょ」
「いくぞっ!」
「リストブレイク!ウードン・カリヴァ!」
私は勢いよく投げつけられたうどんが頭に当たり、苦しんだ。
私はこのまま死んでしまうのか。無理だ。こんなところで。
エルダードラゴンに負けるわけにはいかない――――
「もう…許さない。リスト…ブレイク。」
「絆と友情の力!」
リストブレイクにより我々の傷が癒され、かがわが倒れた。倒れると同時に闇のエネルギーがかがわから解放された。
「ぼくは一体何を………。」
「かがわさん…あなたはエルダードラゴンに憑りつかれていたの。」
我々は詳しい事情を教えた。その後かがわは私たちと一緒に旅をすることにした。
そして新たなる仲間、かがわねこを加え、我々はサタンの待つ火星へと向かっていった――――
To Be Continued..........
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