第4話 または22-4
『・・・のため、現在少女の行方は解っていません。目撃した方は以下の番号にお知らせください。・・・続いてのニュースです。』
少女は今、世間を一番賑わせている存在であろう。
突如現れ、そして消えてしまった。
加工動画と言い張るのは簡単だ。
しかし、彼女が現れたタイミングがやはり問題で、皆既日食のリポート中だったのだ。
そして、複数の局が映していたのだから。
昔から騒がれていた超常現象。
意図がなんなのか、なぜ行方がわからなくなるまでほとんど情報が出なかったのか。
今世紀最大のミステリーと言えるだろう。
・・・そうだ、ここに秘密結社の存在をほのめかそう。
そうすれば・・・よし、予言の日と噛み合わせることができるな。
なら、そこに真実味を持たせるなら・・・ふむ、こうだな。
よし、記事にして、と・・・
あとは見出しか・・・
『突如現れた少女、消えたあとに残された秘密とは!?』
・・・まあこれでいいか、あとで変わるかもしれんからな。
流行にのり、文章を作る。
これをこなすだけで金が入る。
ああ、なんて素晴らしい仕事なのか。
消えてくれたおかげでこっちは作りやすい。
檻のなかで育てられた愚者は、道を進む。
だが、愚者は愚者、されど気付かぬ賢人であり。
それこそが
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます