第1話 または12-5

「結局、その女の子はどうしたのさ」

「さあな、そこにいた全員、少女が居たことを覚えてるんだ。だが、本当に突然

、映像から消えていたさ。」

「じゃあ、幽霊ってこと?」


 大げさなリアクションに、つい、頭を叩く。


「わかんねえよ。ああ、もう一個言っとくことがあったな。あいつの書き置きが見つかったよ。」

「え?」

「あの少女から聞いたって話がまとめられてた。それと、あの子をよろしくってさ。」


 よろしくされたって、いないものにどうしろって言うんだ。


「あいつ的にはもう少し時間があるとおもってたみたいだがな。」

「そっか・・・」


 ・・・さて。


「あいつの最後の遠出らしいからな。盛大に見送ってやろうぜ!」

「・・・そうだね!湿っぽい姿なんて似合わないね!」

「ド派手にな!集まる人がドン引きするくらいに!」


 風は、暖かかった。





「次のニュースです。○○大学教授、大崎タカトさんの葬儀が行われました。」

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