第1話 または12-4

「お前が、あいつが死ぬ間際にいたってやつか」


 警察に呼ばれてそこへつくと、一人の少女がいた。

 その少女は、どこか暗い顔をしているが、当然だろう。


「君にとって思い出すのも辛いかもしれない。でも、教えてほしい。あいつは・・・タカトは・・・最期に何を言った?君はあいつにとってのなんなんだ?」


「・・・あの人は、エリさんに会いに行ったの。」


 少し驚く。


「私はエリさんにあった。聞かれたからそのことを話したの。」


動揺が・・・無いわけじゃない。


「そして、エリさんは死んでることも。」


 ・・・なんてことだ。


「それを・・・聞いたから・・・だったか。」


 コクリと頷く少女。

 しかし、そこまでだった。


 瞬きをした瞬間、少女は消えていた。


 横にいた警察も、突然の事に驚いている。

 ただただ、消えた場所を睨みつけていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る