section.3 守と隼人の想い人
守「お疲れ、隼人」
隼人「ああ、今日も訓練お疲れ、守。なんだよ、真剣な表情浮かべちゃってさ」
守「いや、さっき双太と会ったんだが、アイリスを持ってきたのってお前だな」
隼人「し、知らないぞ! 知らない!
だいたい僕は来る日も来る日も訓練で忙しいんだ! そんな暇ない!」
守「純白のアイリスの花言葉は、「あなたを大切にします」と。お前らしいよ」
隼人「だから僕じゃないっていってんだろ!」
守「照れるなよ」
隼人「だ、誰が照れるか!」
守「しかしな隼人。
双太に対しても思ったんだが、亡き人間をいつまでも引きずるものでもないぞ。
ちゃんと今近くにいる人間も愛さないとな」
隼人「黙れシスコン」
守「シスコンで何が悪い。立派な愛じゃないか。
義妹だし結婚もできるし、交尾して子どもも作れる。何も問題はないだろう」
隼人「いやその理屈はおかしい。僕は一人っ子だからよく分かんないけどさ。
一緒に暮らしていたらどんどんうざくなって、そんな感情沸かないだろ」
守「そいつら愛が足らないんじゃないか。
僕なんて、いつも妹を見る度にムラムラして一線越えたくなるのに」
隼人「もういっそ越えて捕まっちまえばいいだろ」
守「馬鹿を言うな! む、無理矢理だなんて出来るわけがないだろ!
き、傷つけてしまう」
隼人「・・・・・・・・・・・・」
守「それで隼人、芽依のことは置いといて、早く新しい恋はどうだ?
あ、もちろん僕の妹はダメだ。手を出したら殺す」
隼人「誰も守みたいな変態の邪魔はしないって。
だいたい芽依のことを言うんなら、双太はどうなるんだよ」
守「あいつには、小林がいるだろう?」
隼人「あいつ、嫌いだよ」
守「だろうな」
隼人「気持ちは理解できるけどさ、でも僕たちは戦わないといけないんだよ。
逃げることは許されないんだ。でも、小林が双太の戻る邪魔をしている。
あいつが邪魔さえしなければ、きっとすぐにだって双太は戻ってくるのに」
守「そう言ってやるなよ。いろいろあんだよ、いろいろな」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます