第76話 雪子ファンの男性

次に出会った男性も私が書いていた日記を読んで

メールをくれた人だった。


だけど彼は私よりも雪子に興味のある人で

当時、私はリアルタイムで修造くんと雪子の騒動をネット上の日記に書いていたから

それを読んで3p好きな子と誤解したらしい。


そういうところもあり、警戒してたんだろうね

1回目は会ったものの、2回目に会う事を初めて私から断ったのだ。


それでもめげなかった事と、私が日記で

「映画デートをした」

と書いていた事を覚えていてくれていて

「映画デートしよう」

と誘ってくれた事で私は気持ちが動いたのだ。


まだ付き合ってはいなかった事もあり

彼も雪子を紹介してほしいと(メル友として)言うし

雪子も男性と知り合うのは歓迎というわけで

お互いのアドレスを教えた。


修造くんの時と同じように私が嫉妬する可能性もあったが

今回は雪子の方がすぐに彼をタイプじゃないからと連絡しなくなっていた。


雪子は面食いで、彼からの写真を見て即その気を無くしたらしい。


そうなのだ、彼は決してイケメンでは無かった。

修造くんはイケメンだった。


私は男性の外見はどうでもいいと思っていたので

彼の外見も特になんとも思っていなかったのだが

雪子が好きにならないだろう事は本当は何となく予想がついていた。


私もメル友としてだけ続けていこうかと思ったのだが

映画デートがとても良かったので

少しずつ彼を好きになり始めていた。


だけど半年ほど付き合ったある冬の頃

彼は私を裏切って、雪子に口説きメールをしていた事が発覚した。

どうやって知ったかというと

雪子が興味の無い彼から、しつこくメールで誘ってくるから嫌だと

私に泣きつきの電話があったからだ。


それでも彼はシラをきった。

自分じゃなくて、友達がイタズラで携帯を触って雪子にメールしたのだと。


それは嘘だと思った。


この事でケンカはしたものの、結局は私が許す形で付き合いは続いた

……なのに、その数ヶ月後に彼は突然連絡をくれなくなり

フェードアウトしてしまったのだ。


もう男性なんて信じられない。

当分、誰とも付き合わない

そう思うぐらい男性との付き合いに疲れてしまった。

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