第16話 初めての地上空母とスぺオペ☆初めての◯◯コミック編その②+SF古典小説

 地上空母って何ぞや?

 空母マニアの私がこれに飛びつかないわけないでしょう。

 そうエリア88に出てきたあれです。エリア88は少年ビックコミックに連載されていて、高校生~大学生の頃に一生懸命読んだ記憶があります。当時あだち充の「みゆき」と一緒に連載されてた気がする。自衛隊の次期主力戦闘機にF15が選定されたちょっと後だったかな?まあアレですわ。レシプロ機の空戦は色々あったけど、ジェット戦闘機の空戦は他に記憶が無いんだよね。新谷先生の前作「ファントム無頼」は面白かったけど自衛隊の話だったから空戦はなかった。

 中東の架空の国での空軍の傭兵部隊というコンセプトは多分今も例を見ない独創的な設定だったと思う。まあ、予算的な制約で空軍に傭兵使うのが現実問題としてあり得ないんだけどね。

 さて、中古装備ばっかの空軍部隊ですよ。米海軍のスカイホークが標準って感じです。そこで、主人公のシンはクルセイダー(F-8)に乗ってるんですね。F4とF14が配備されて出番の無くなったクルセイダーを引っ張り出すとは!!新谷先生相当なマニアです。クルセイダーは艦上機で、翼をたたんだまま発艦したけど慌てて戻ってきたという逸話があります。事実らしい。これ、作中でも出てますww。シンの乗機はその後サーブドラケン、F5Eタイガー、クフィール、F20タイガーシャーク、X29となります。F20やX29を引っ張り出してくるところが先生のマニアっぷりを現してますね。F20はF5の後継で輸出向けの計画だった。F16よりも低コストが売りだったけど実現せず3機だけ製造された。

 これを引っ張って来るんですよww。すげえよ。

 ちなみにミッキーの乗ってるF14はイラン革命のごたごたで放置してあった機体をかすめ取って来たもの。セラのスターファイターはNATOの基地からかっぱらってきた。グレッグのA10はどうだったかな?マッコイ爺さんが何とかしたんだと思うけど忘れた。アスラン正規軍にはF15とB1があったな。そうそう、地上空母にはF18が搭載されてたんだよね。リモコンだったけど。旧式機の傭兵部隊が新型機をボコボコ落としていくのは爽快だったかも。

 あの地上空母に関しては、今から考えれば無理でしょうけど、重力制御とかのSF作品ではないのにあんなものを登場させる心意気が良かったね。空母、空母です!!

 次、初めての傭兵さん。肉弾系。浦沢直樹の「パイナップルアーミー」です。

 これは多分大学時代だと思う。それまで傭兵さんを知らなかったわけじゃないと思うのですが、強い影響を受けた作品はコレ。

 やっぱり、ミリタリー系は高校卒業してからじゃないと本当に理解するのが難しい分野ですよね。そういう意味でこれは心に残っていると思う。主人公の豪士は凄腕の傭兵なんだけど、戦闘インストラクターなんですよね。生徒を鍛えるのが仕事。あくまでも生徒本人がやり遂げるように指導するんだけど、ピンチになったら助けちゃう所がお茶目です。女スナイパーのジャネットさんが良い味出してます。あんなに熱心なのに豪士は無頓着な所とかは、今時のラブコメっぽい要素もありましたね。


 以上でコミック編は終わり。古いのばっかだとアレなんで、少し新しめのを取り上げました。でも古い?まあ、勘弁してくれ。


 次、やっとこさ小説に行きますよ。


 初めてのスペースオペラ。これは、「銀河パトロール隊」であります。

 E・E・スミスのSF作品。何と1937年の作品だよこれ。レンズマンシリーズの第一作でございます。ワープとか関係なしに、光速の何倍もの速度で宇宙をすっ飛んでいきます。レンズを付けると超能力みたいな力が使えます。小学生にはよく理解できませんでしたが、なんだかワクワクドキドキする宇宙物語だぁ~って感じでしたね。水爆も出てたような気がするけど、37年当時の最先端だろうね。銀河パトロールと宇宙海賊の戦いが熱かったのを覚えています。


 これはSFサスペンスになるんだろうか?ラインスター作「揺れる宇宙」です。

 これは物体が光速に近づくほど質量(エネルギー)が増す?という相対性理論に基づいて書かれています。まあ、何のこっちゃって感じなわけですが、宇宙人が高速(光速に近い)で地球の側を通過すれば、地球では巨大地震のような現象に見舞われる……みたいな話だった気がする。人間(地球)が蟻のように踏みつぶされる可能性を示唆しているのかな?小学生には難しい話だった。


 初めてのジュールベルヌは「海底二万里」っていうか、ジュールベルヌはこれしか読んだことが無い。この作品を読んで感想画というものを書いたのですが、もちろん小学生の時ですけど、何かの賞を貰って絵がどこかに行ったんですよ。よく覚えてないんだけど、日中友好なんとか?みたいな奴だったと思う。そこで原稿用紙一枚の感想文を付けろって言われて書いたんだけど、真っ赤に添削されて書き直しさせられた。多分、酷い感想文だったんでしょう。これを国外に晒すわけにはいかないのだと、担任教師の熱のこもった指導だったに違いない。

 ちなみに描いたシーンはネモ船長がサメと戦うシーンだったと思います。まあ、自分らしい選択ですよね。

 そうそう、庵野監督がアニメ化した「ふしぎの海のナディア」はこれが元作品です。アレ、やり過ぎだと思ったよ。これを読んでなかったらもっと楽しめたと思う。


 次、「スラン」A.E.ヴァン・ヴォクト作。これは古のアニメ作品「宇宙少年ソラン」の原作になった。

 原作とアニメは全然違うんだよね。

 えーっと、俺は遊撃でこのスランのアレをパクってます。

 気が付いた人いるかな?いないよね。もう古い作品だし、あの程度なら問題は無いと勝手に判断してます。

 超能力者と人間の対立と迫害を描いている作品。1940年ごろ。


 次はキャプテンフューチャー。エドモンド・ハミルトン作。これはアニメ化されてますね。原作はやはり古典的で、おもに太陽系内のお話なんですが、書かれた当時は太陽系の中でさえこんなに分かっていなかったというのが新鮮だった。木星の大赤斑が大規模なマグマの噴出だとかね。当時でも頓珍漢な解釈をしていたけれども、科学の最先端が其処まで行っていなかったのだから仕方がない。

 そういった、当時の解釈を現在の解釈が全く違うところが面白かったね。1940年から51年にかけて書かれた作品。

 一番好きなのが「輝く星々の彼方へ」です。光速以上の速度を出す振動ドライブとその加速Gに潰されないように分子(原子かも?)を固定する何とか?の組みあわせで銀河の中心へ向かいます。当時は銀河の中心に巨大ブラックホールがあるなんて考えてもなかったんだろうね。ブラックホールも無かったんだったかな。

 後のハミルトンの作品、「さすらいのスターウルフ」ではブラックホールに突っ込んでホワイトホールを抜けて他の空間に出るみたいなのがあったから、SF作家は最新の理論の情報には敏感だったと思う。

 

 最後はあの名作「宇宙の戦士」(Starship Troopers)ロバート・A・ハインライン作。

 これはガンダムの元作品になったと話を聞き、高校生の時に読んだ記憶がある。ズイム軍曹が良い味出してますね。今の感覚でいうとパワードスーツなんですが、これがもとになっているんでガンダムではモビルスーツっていう呼称なんですね。作品としては、暴力、つまり国家権力の発動たる戦争を全面的に肯定してるんです。主人公のジョニーが楽な所を探して結局機動歩兵になっちゃう所が笑えますが、この殴り込み部隊の機動歩兵こそ、最も崇高な部隊だとして描かれているんですね。

 アニメ化されたのも見たし映画も見たけどなんかイマイチ。やっぱり名作小説を超える映像作品って難しいんだなと思うのですよ。あ、ガンダムは別ね。アレだけ変えてりゃもう別作品でしょう。


 げげげ。もう3000字超えてるじゃん。

 デューン砂の惑星とか小松左京とか平井和正とか光瀬龍とかはもう無理。機会があったら書くかもしれないです。


 以上、初めての◯◯は終了します。


 次回は、おっぱいミサイルと女性型ロボ。

 になる予定。予定だ。


 しかし、今、カクヨムプライベートコンテスト Vol.02~カクヨム編集長篇~

 お題:「ブロマンス」が気になっている。1万字程度の短編で9月30日までに仕上げるのか?自主企画を書きながら出来るのか?


 実は、企画自体はあるんですよね。アルマ帝国内の獣人なんですが、今執筆中の奴に登場予定の宇宙の運送屋のお話なんですが、魚人と鳥頭のコンビなんですが、古代の技術を利用したポンコツ宇宙船なんだけど、異次元航行で惑星上の何処にでも潜ってしまうやつで……え?やっぱり書くべきですよね。

 期待しないでお待ちください。このエッセイの更新はその後になります。


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