第47話橋を渡る

 この橋を渡れば、二度と戻れない。

 知り合いのいるこの街には戻れない。

 それでもいいと、思っていたのに、橋の前に君がいて、僕に言った。

 「じゃあね」と。

 その時になって初めて僕は君を好きだと自覚した。

 僕は君の手を引いて街を出た。

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