35|たかが《キャッチコピー》と言う勿れ。

とつぜんですが、最近、小説の《キャッチコピー》を変えました。


それ以来、PV数が増えてるような気がしています。

カンチガイってことも、なくはない、ですけど…70%ぐらいの確率で本当です。


…なので、もし、これが本当にキャッチコピーのおかげであるならば、みなさんにもお知らせして、少しでもお役に立てれば…と思ったので書くことにしました。


もし、日頃から「上手いキャッチコピーが思いつかないんだ」と悩んでいる作家さんがいましたら、参考にしてみてください。



               ***



じつは私、ずっと「キャッチコピーなんてどうでもいい」と思ってました。(おい・笑)


「こんなん、何が書いてあろうと大して関係ないよね?大事なのは内容だよ」と思い、ずっと適当につけて、飽きたらまた適当に変えて…をくりかえし、キャッチコピーという名の放浪者になっていたんですが…。


放浪するのも疲れてきたので、ある日、「ちゃんと向き合ってみよう」と思い立ち、映画のキャッチコピーを検索したり、私が好きな『鬼滅の刃』のキャッチコピーを調べたりして、ひとつの持論を導き出しました。それが、これです。


その① 完結に書く。

その② 視覚に訴える《絵的》なワードを入れる。

その③ 感情を込める。

その④ 大袈裟に書く。


…です。それを踏まえて出来たのが、


『 私は生きる!1000回の《絶望》をつきつけられても… 』


です。

いままでは、物語の内容を、すべてこの短い空間にぎゅっと入れなきゃいけない気がして、


『リセットできない異世界で、サクラは運命に逆らい、光を求め未来へ進む!』

『転移してきたリセットできない異世界で、サクラは運命に飲みこまれてゆく…』


…などなど、長々と文章にして書いていたんですが、長々と書くと、けっきょく読者はそれをので、スルーしちゃうんですよね。自分がそうだから、きっとそう。(笑


キャッチコピーはです。たぶん、内容の説明はいらないんです。まずは読者の興味をひいて、1話目の1行目を読んでもらうことが重要なので、長文にする必要はない。


一瞬で「お?」っと思わせる。


そこで考えたのが、文章を一人称にして、サクラというキャラクターが言いそうな《ひとこと》にしてみたんです。


実際は『1000回の《絶望》』なんて、やってこないと思いますけど(笑)この『1000回』と入れることで、「え?1000回も!?」と思いますよね? それです、それ。(笑


たぶん、誰もが「いやいやいや…1000回も絶望が襲ってくるわけなかろうよ!」と思うかもしれませんけど、これは作者が言っているのではなく、主人公が言っているだけなので《ウソ》にはなりませんし、「絶対にあきらめない!」というサクラの性格も表現できます。


ジャンルが《SF》で、タグに《ダークファンタジー》とあるので、世界観はおのずと示されているわけで、プラス、主人公が「絶対にあきらめない!」的なことを叫んでいる…ということは、けっこうな絶望がやってきて、主人公は、それに必死にあらがって立ち向かってゆくんだろうな?ということまで、一瞬でわかる。


くどくど説明するよりも、読者が勝手に想像するようにほうが、読者は「お?なんだ、なんだ?」と興味を持ってくれるということだと思いました。


あと、この《1000回》という数字なんですが…これをもし《100回》にするとインパクトが少ないですよね?…かといって《100万回》にすると、絵本の『100万回生きたねこ』のパロディに取られそうなので(笑)そのへんのサジ加減は、けっこう大切かもしれないです。


おかげで、1話目の1行目に目を通してくれる読者が増えまして、ハート・お星さまも増えまして…それもこれも、キャッチコピーに真剣に向き合ったおかげだと、勝手ながら思う今日この頃です。*^-^*

(ちがってたら、ゴメンナサイ…笑)


てなことで――

いままで適当につけていた《キャッチコピー》の機能…けして、飾りでついている機能ではなかったということ…カクヨム4年目にして、やっと気づきましたとさ。(笑



               ***



ちなみに、参考までに『鬼滅の刃』のキャッチコピーを載せておきます。


『これは、日本一やさしい鬼退治』(きゅん…ですね…)


『鬼滅の刃/無限列車編』のキャッチコピーはこれです。


『その刃で、悪夢を断ち切れ』

『誰も死なせない』

『心を燃やせ』


3つもあったんですね…。^-^;

わたし的には、3つ目の『心を燃やせ』がぐっと来ます。

これは煉獄さんの言葉ですが、自分につきつけられているように心がゆれ、たったの5文字ですけど、映画のテーマを表す最高のキャッチコピーだと思いました。


ただ――アニメや映画のポスターについてるキャッチコピーは、そもそも派手な構図で描かれたポスターに添える《副菜》みたいなものだから…カクヨムの役割とは少し違うかな?と思います。


そういえば、以前、作詞家でありアイドルプロデューサーの秋元康さんが、カクヨムに『エッセイ』(?)か、なにかをお書きになったとき、キャッチコピー欄が真っ黒に塗りつぶされていて「なんじゃこりゃ!?」と思ったことを、いま、ふと思い出しました。


画面でみると、こんな感じです。


『■■■■■■■■■■

 ■■■■■■■■■■

 ■■■■■■■■■■』


ただただ、ひたすら、黒い四角が並んでいました。^-^


読者の目をひきつけるには、言葉はいらねぇ!ということでしょうか。

さすがですね。深いです…。


てなことで――

「適当でいいや」と思っていたみなさんも、ここらでひとつ、本腰いれて考えてみてはどうでしょう?


コピーを考えることは、物語自体を見つめなおす作業にもなってくるので、


「そもそも、この物語はなにが《売り》なんだ?」

「そもそも、何が書きたくて書いてるんだっけ?」

「自分は、どのポイントを押したいんだろう?」


…みたいなことを、いま一度、見なおしたり、考え直したりするいい機会にもなると思いますので、やってみる価値はありそうですよ。^-^


少しでも、参考になることを願って。





ちゃんちゃん♪




(※現在、また変えています。放浪はつづく…ってことで…)^-^;




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