第9話 ひすとりある・ぷれぃ? 【激唱のプルチネッラ!?】

 広大なナザリック地下大墳墓では、アインズが関知していない、小規模インディーズなイベントが様々に執り行われている。

 アインズが主導しない限りは、その他のイベントはすべて、お手を煩わせることのない、独立した小規模インディーズプロジェクトとして、各々独自の裁量での企画運営が許されている。


 これはそんな1つ。


NナザリックU地下GT墳墓化妖劇場ショー


「挑戦者No.37564すろ~た~! プルチネッラ! ああ人間に苦悩あれ!」


ぷるぷるぷるわゎわわっ、ぷるぷるぷるわわゎわっ、ぷるぷるぷるぷるぷるぷるぷるぅわゎわゎわゎわぁ~♪

   「ぷぅ~るぷっる人間ぷっるぷ~る楽にわゎぷ~るぷ~るぷ~るぅ逃ぃがさぁなぃ

      ぷるぷるぷぅるぅ涙の後にぃわゎぷ~るぷるぷ~る夢虚しぃ

         ぷぅ~るぅ走ぃってぷぅ~るぅ逃ぃげろぉやぷ~るぅう~る~しぃっかぁりとぉ

            ぷるぷるぷぅるぅ他人の命を~、ぷ~るぷるぅうぅ踏ぅみしぃめぇてぇ~♪」


   ///   ///   ///


デミウルゴス牧場ファーム

 牧歌タイトル:ああ人間に【苦悶】あれ

 演奏:擦弦楽団

 改詞:デミウルゴス

 歌手:プルチネッラ

1 人間にぃんげん~らっくぅにぃわゎ逃ぃがさ~なぁいぃ~

  涙の後にわゎ、ゆぅ~めむぅなぁし~

  はぁ~しいぃってぇ、逃げぇろぉやぁしぃ~っかぁりぃとぉ~

  他人ひぃとぉの命わ、ふぅみしぃめぇてぇ~~


2 人間にぃんげん勇気ゆぅうきぃ必要ひぃつよぅうだ~

  くじけろぉ誰かをおぉ~とりとしぃ~

  あぁ~とかぁ~ら~、来ぃたぁのも~おぉ~とりとしぃ~

  悲鳴ひぃめいを背にしてぇ、にぃげ~切ぃ~れ~よ~~


3 人生一度ぉきぃ~りなっのさぁ~

  背後にぃ悪魔Devlせぇ~まあって~る~

  明日あぁ~すをぉ~も~しぃれぇえ~ぬ、ぃいのちぃの火ぃを~

  まぁもりきれるか、うぅつむぅいぃてぇ~~


4 人間なっみだ苦悶くぅ~もんあぁりぃ~

  とにかくひぃどくあぁるだっけぇにぃ~

  なぁんにぃも~、し~なぁい~で死ぃぬよ~り~は~

  希望を求めて絶望させずに逃ぃげ続け追ぉい続け



アベリオン羊皮紙問屋【否髏散ぷるち屋】の【隠居】

 隠居名:亜笑門でみえもん

 引き継ぎ:後継者プルチネッラ

  スキル:そでの舌 黄金こがね色の菓子ではなく、肌色の揚げ菓子チチャロン


 勧善懲悪・・・ではなく、完全超悪の世界征服の視察へ出る!


ナザリック地下大墳墓の大将軍=アルベド

ナザリック地下大墳墓の【副将軍】=デミウルゴス


キャスト

 助さんエントマ 補助系

 格さんユリ 格闘家

 うっかりルプスレギナ 性格

 陽炎ソリュシャン 不定形

 歯車のシズΔ 自動人形

 弐月兎ツーゲットのナーベラル? 二兎を負う者=二役


地獄の隠魎いんろう (印籠ではない)

 辺り一帯に隠れ潜む魍魎デーモンを強制的に引き寄せる。

 =ウルベルト・アレイン・オードルを象った紋章。

  掲示すると、最終戦争アーマゲドンイビルが発動。

  ワールド・ディザスタークラス

  =情け容赦無用、敵味方の区別はしない、問答無用の悪辣非道が開始される。

   =ぺんぺん草しか生えない荒野の更地と化す。



プルチネッラ流:そでの舌

   ぷるる、ぷぷる、ぷるるぷぷる。

ぷるるっぷ、ぷるぷるぷっるっぷ~。

   ぷるるぷっぷ~、るっぷっぷ~、るっぷるっぷるぷるぷる~。

ぷるぷっるぷ~、るぷるっぷる~。

   ぷっるっぷっる、ぷるぷるぷ~る。


「プルチネッラの惨奮さんぷんクッキング~!

 本日の罪料ざいりょうわ、チキン臆病者を使った悪菓子おかしを作りたいと思います。この悪菓子わ本当わ梅山豚メイシャントン=別名:パナソレイの方が良いと思うのですが、希少レアで手に入らなかったために変更デス★」


 極可愛いフリル付きの【鬼嫁ハッグ殺法着サッポウギ】を付けたプルチネッラ。純魔風の袖付き前掛けが危険なヤバイ程に似合っている。嘴の先には、赤いルージュ。


鬼嫁ハッグ殺法着サッポウギ

 効果:装着者の周囲を薄闇デミダークなオーラで包み、しゃ~、こ~、しゃ~、こ~、と包丁を研ぐ様な効果音エフェクト反響エコーする前掛け。実際に背後のフキダシ文字は、しゃ~、こ~、しゃ~、こ~、の文字が踊る。ときおり「うひぃひひ、ひぃっひっひっひ」と文字が変わるきしょい場合もある。

 蘇材を長持ちさせる=潰して調理しても、時間が経つと三分以内に元通りアンデッドになる。=亡者アンデッド限定

 特定領域エリアにてザコ素材ドロップ稼ぎ御用達アイテム。経験値は・・・熟達のみマスタリーオンリー=手際が良くなるだけ。

  領域エリア地獄ヘル限定

  装着条件:カルマ【凶悪】以上で再生 【善】寄りだと、安楽死効果が伴う=復活なし


   ///   ///   ///


 いろいろ毟られ、鶏ガラのようになったそれに、柄長のナイフでもって、一度に広く効率良く剥がす範囲を見定め。鳥肌にサクリ、と突き立て、つつぅ~、つつつぅ~、つつぅ~、つつつつぅ~と、一連なりになるように撫で描く。べり、べりべりべりっ! と首から下げていた閻魔クギヌキで挟んだそれを本身から引き剥がすと、滴り落ちる液体をもったいなさそうに受け皿で受け止める。


 赤い胴着=チョッキチャンチャンコ状にキレイに剥がせたことを、ことほか満足にうなずくプルチネッラ。


 その間、原罪料は叫び暴れるわけだが、暴れるがままにしたまま問答無用で捌かれる。


「まず、生皮を乾かし、幾分か水分を抜きます」


 背後から聞こえる、耳触りの良い叫声を名残惜しそうにしながら、アシスタントの拷問の悪魔トーチャーが差し出した板状に伸ばされたそれを手に、話を次の段階へと。


「こちらが前もって乾かしておいた、水分が幾らか抜けた皮です。これを、皮を剥いだ際に取り除いた脂肪を熱し、油分を抽出した揚げ油でこんがりサックリとなるまでよぉ~く揚げます」


 パチパチ、じゅわゎ~あぁ、と油で揚がる音を余所に、ナザリックの男性使用人にバトンタッチして、既に揚がった完成品を手に話を続ける。


「こちらがこんがりサックリ揚げた皮となりますが、お味の方わ、いかがですかな」

「サクサクしててぇ~、ボリュ~ム感があってぇ美味しぃ~。幾らでも食べられそうですぅ。でもぉ、こんなに美味しいからぁ、つぃつい食べすぎてぇ、太っちゃったらぁどうしましょぅ~」

「凄く元気に暴れていて、とっても楽しく頂きました」

「うぅ~ん、もうちょっとそのままにして、ちょっとずつ回復しておいたほうが楽しいと思ったっすね~」

「でわ、今回のクッキングを終わりとします」


   ///   ///   ///


「こちらわ、今回の土産でございます」


 いかにも軽そうな折り箱を、重々しそうにそっと差し出すと。


「【否髏散ぷるち屋】、お主も邪悪よのぅ」


 そう言いつつ、見た目よりも軽い折り箱を揺すり、カサコソと軽い音を出しながら中身を確かめると、中には肌色をした揚げスナック菓子が僅かな隙間を埋めるようにギッシリと詰まっているのを確かめ、ほくそ笑む。


「いえいえ、悪大漢おだいかん様であらせられる魔皇ヤルダバオト様にわとてもとても、かなう筈も御座いませんとも」

「この度のまいない(=賄賂ワイロ)、確かに受け取った。これさえ在れば、先日牧場を視察しにきた蟲魔使いエントマの口封じも容易いものよ。ふふ、わぁっはっはっは!」

「これわ笑いが止まりませぬな。ふぅっふほっほ、ふぅっふほっほ!」



 こんなふうになりそう・・・という妄想です。

 実際にある、あれこれとは無関係のフィクションデス★

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