第2話 素っ裸
「.....無理矢理に.....するから.....あれはアンタ1人用の魔法陣だったのよ.....!!!!!」
その様な声がしてハッとして気が付くと。
駄女神と共に、駄女神と俺が居た暗い場所を抜けて見知らぬ土地に立っていた。
はっきり言えば煉瓦で造られた尖塔が多い中心街の様な場所にだ。
人々は呆然としている。
先ず、子供には目を隠す様にしている赤面の母親。
男どもは駄女神の姿に大喜びだ。
俺は下を見る。
何!!!!?嘘だろオイ!
「素っ裸ァ!!!!?」
「そうよ!!!!!スースーするでしょ!!!!!バカッ!!!!!」
股間を隠し恥じらい、思いっきりに叫ぶ、俺。
それと同時に、身悶えている駄女神が叫ぶ。
駄女神は股間を抑え、胸を隠している仕草だった。
あまりの恥ずかしさに目が涙目だ。
「もういやぁ.....何で女神がこんな辱めを.....!!!!!」
「とにかく逃げるぞ!これはマズイ!」
俺は民衆からとにかく逃げようと駆け出す。
そして裏道に入った。
ゼェゼェと息を切らす。
俺は駄女神を見た。
「.....大丈夫か」
「.....な訳ある訳ないでしょ!!!!!ふざけないで!!!!!」
流石の駄女神も小っ恥ずかしさ故かお怒りだ。
まぁ、完璧に素っ裸だもんな。
俺はその様に思いながら、顎に手を添える。
とにかく、これは今直ぐにどうにかしなければ。
だが、よく考えてみて。
俺は青ざめた。
何故なら、俺達は。
金目のモノは一切持ってない訳だから。
「.....服を強奪するしかない.....か。クソめ。.....協力しろ。女神」
「そんな盗賊みたいな真似が出来る訳ないでしょ!」
「.....ハァ?」
俺は女神を目を細くして威圧した。
忘れたとは言わせんぞこのバカ女神。
俺をこの世界に無理やり引き摺り込んだだけじゃ無く、撲殺しやがった事を忘れた訳じゃあるまいな?
しかもこんな辱めを受けさせて。
絶対に許さん。
「.....とにかく服を盗むぞ。良いか」
その様に話して。
俺は通行人が少ない場所を目指す為に、裏道を歩き出した。
そして、通行人で。
所謂、上着にズボンというシンプルな服装の奴らを襲撃した。
☆
「ーーーーー!!!!!」
その様な声を上げる、猿轡(さるぐつわ)を嵌めた各それぞれ駄女神が襲撃した男の人と女の人をそれぞれ見つめ。
「御免なさいね.....」
駄女神は複雑な顔付きで頭を下げて謝った。
俺も頭を下げて謝ってから服を着る。
そして、駄女神も服を着た。
コッチを見ないで、という御達しがあったので横を見て。
すると、駄女神が小さく悲鳴を上げた。
「.....バストとウエストとヒップが.....!」
何を言ってんだ。
俺は煩悩に塗れつつも考えない様にして。
目の前を見る。
「.....もう良いか」
「.....駄目に決まっているけど.....!仕方が無いわよね.....うん、仕方が無い!」
俺は?を浮かべながら、後ろを見る。
そして、駄女神の姿を見て。
俺は圧巻した。
「.....なん.....」
「.....」
胸元はビチビチ。
そして、スタイルのせいか。
露出狂の様な感じになっている。
素っ裸よりもイヤらしい。
俺は猛烈に赤面した。
「何でお前のスタイルってそんなに良いの!?」
「.....あんま見るな!」
いや、まぁ見ねぇけど!
つーか、モジモジすんな!
艶かしい!
「.....そういや、よく考えてみたら俺には特殊能力があるんじゃ無かったのか?」
「.....あ、あれね。確か貴方の特殊能力は.....コピーじゃ無かったっけ?」
「.....」
何故、それを早く言わない!
お金をコピーすれば勝ちじゃん!
俺はその様にツッコミを入れたかったが。
駄女神は話した。
「お金も何もかもをコピー出来る最強の力よ!!!!!右手に力を込めなさい。.....でもその力、魔法陣で力を生成する時に私も一緒に巻き込んだせいで乱されたから力の源に亀裂が入ってバグが発生する様になったわ。馬鹿な童貞だよね!私を巻き込まなければ力が完全に発揮されたのに!」
駄女神は笑った。
試しに俺はコピー能力を右手で発動する。
確かにバグか知らんが、目の前の駄女神の胸元辺りにモザイクが掛かった。
それ以降、何も起きない。
モザイクがバグって事か?ハッハッハ。
何だと.....?
「お.....お前、マジでぶち殺すぞお前!!!!!何だこりゃァ!!!!!」
「アンタが悪いんでしょーが!!!!!力の生成を邪魔したせいよ!!!!!」
「こ.....この野郎!!!!!」
クソ駄女神!!!!!
クソッタレがぁ!
力の意味がァ!!!!!
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