RPGっぽい異世界なう。

ここで装備して行きます。

　俺の剣と鎧？

　マジで⁉　ってリアクションしたらアベさんが笑って頷く。

　ってか鎧ピッタリっすアベさん！

　ほぼお揃いの革の鎧。

　剣、思ったより短いけど重いっすアベさん！

　柄長め両刃の剣。

　……俺の剣かぁ……。(テンション↑↑)

　いや俺、武器マニアって訳じゃないけど男の子だし。なんかいいな〜。俺の剣。

　ニヤニヤしちゃう。大事にしよ。稽古もしよ。自分の身くらい自分で護れるように。

　因みに街の入り口に「ここは◯◯の街です」とか言いながら立ってるだけのヒトはいなかった。

　改めてちゃんと持ってみてだけど剣って重いな。

　ゲームやアニメのイメージより寸詰まりな短めの剣だが、それでも片手で振り回すのは俺には厳しいイメージ。

　だから両手持ちできる長い柄のにしてくれたんだな。

　剣自体は森歩くのに長いと邪魔だから短めで、片手持ちでは自在に振れないから柄だけ長め。こんな剣もあるんだ。

　FFのキャラとか手首の筋力怪物だな……軽量化の魔法とか掛けてあんのか？

　武器屋のおっさん、鎧の背中の下部、腰部分に水平に剣の鞘が付くようにしてくれた。

　俺用カスタマイズ……！

　これならしゃがんだり立ったりの時邪魔にならないし背負い袋も背負えるしマントも被れる。普通に腰に吊るより狩人生活向けっぽい。

　なんかあれだな……RPGっぽい異世界、なるほどって思わされるようなこと多いな。

　さらばユニクロのフリース。今までよく俺に纏ってくれた。

　いや、捨てはしないけど。

　ユニクロのハイネックにエドウィンのジーンズにナイキのエアズームに革の鎧とショートソードか。

　なんか予算が足りなかった中途半端なコスプレイヤーっぽいがこの際よしとしよう。

　店主が笑って話かけて来たから曖昧に笑い返しといた。

　その後も細ごまと着替え(俺の含む！　)やら布団……というよりマット的なものやらを買い、飯屋で飯。辛いチキンみたいなものとイモ？　ワインみたいな酒。

　この酒はほんとほぼほぼ渋めのワインで、まあ美味しく飲めた。

　街路で白い鎧の騎士団らしき一団とすれ違う。かっけーなぁ、リアル騎士。

　騎士団とすれ違う時、アベさんさらに目深にフード被りなおしてた。

　……もしかしてワケ有り？

　前科あったりですか？　アベさん。

　過去何があろうと付いていきます！　アベさん！

　なんせ命の恩人ですから！

　飯屋のウエイトレス？　の女の子、かわいかったな、愛想もよくて。

　こんな感情も久しぶりだな……。