第123話 ベナンダンティたちのナイショ話 ・ ただいま求人中
本編の裏話などです。
偶数日の1800から1900に更新する予定です。
おまけ話なのでいつもではありません。
ご了承ください。
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『通常掲示板・8』
145・アル
アルです。
王都に住んでいてバイオリンかチェロか弾ける人いますか。
フルートとかオーボエでもいいです。
146・ロウラ
ロウラよ。
アル君、何かイベントでもあるの ?
147・アル
こんにちは、ロウラさん。
春のお披露目の後の大夜会で、ルーが何か披露しないといけないらしいんです。
148・ロウラ
あ、あれね。
毎年恒例よ。お披露目したばかりの女の子が歌ったり詩の朗読したりするの。
で、一番の子には陛下からティアラが贈られるのよ。
ルーちゃん、それに出るのね。
で、なんで楽器がいるの ?
149・アル
主旋律を弾いて欲しいんです。
僕のピアノだけだと締まらなくて。
曲は『白鳥』です。
150・ロウラ
わー、あれ ?
難しいの持ってきたわね。
残念だけど私は楽器は無理ね。
誰か他の人はどうかな。
こっちに来ないで分科会のほうに入り浸っている人たちに聞いてみるわ。
151・アル
すみません、よろしくお願いします。
『分科会・王都のスイーツ・7』
21・ロウラ
緊急通達。
バイオリンかフルートか、何か楽器できる人いる ?
22・ヴィノ
ヴィノです。
バイオリン、弾けますよ。でもあっちにバイオリンありませんよね ?
23・ロウラ
それは何とかするんじゃないかな。
ヴィノ君、侯爵家の騎士団所属だったよね。ラッキー。
アル君と連絡取ってくれる ?
24・ヴィノ
アル・・・ああ、カジマヤー君ですね。了解しました。
早速
25・ロウラ
弾いて欲しいのは『白鳥』ですって。よろしくね。
『分科会・領地対抗芸能合戦・3』
842・ナラ
じゃあ今年の出し物は『力強い沖縄』で決定していいかな ?
843・ショウ
いいと思います。今までと全然毛色が違うし、こういうのやったところはないから、きっと目立ちますよ。いや、目立ちまくりますよ。
844・ルウガ
今年こそ優勝したいよな。あ、俺、高校の時体育祭でエイサーやった。
845・ショウ
振付とかどうしますか。男性陣で踊れる人いますかね。
846・ナラ
もう空手の形でいいんじゃない ?
空手経験者集まれー。
847・ルウガ
ボーカルは・・・オーディションだな。あ、今年はギルマスがこっちに来てるんだっけ。
参加してもらおう。
848・ショウ
いいですね。王都にいる領都出身者の義務ですからね。
実際に出なくても参加だけはしてもらわなくては。
849・ナラ
今年はルーちゃんがいるから、面白い魔法使いまくりよ。
一大スペクタクルな舞台にしましょうね。
850・ルウガ
ルーちゃんって、そんな多彩な魔法使えるの ?
851・ナラ
若いから既存の考え方にこだわりがないのよね。
音声系とか映像系とかいけそう。
私たちも硬い頭を解して魔法の使い方を考え直さなくちゃね。
◎
あるホールの一室。
若い男性がバイオリンの練習をしている。
「『白鳥』ですか。でも、それチェロの曲ですよね」
マネージャーの女性が番茶の支度をしながら聞く。
「アンコールか何かで使うんですか」
「いや、そういうわけじゃなくて。ただ、この流れるような曲調が好きなんですよ」
幼い頃から数々のコンクールに入賞し、海外留学も経験し、若き天才バイオリニストとして今一番話題の青年。
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