第146話
結局、俺達はリアタフテ領の野営地迄戻り、其の晩は夜を明かす事にした。
流石に此の状況でミラーシへ行き、エルマーナへ抗議するのは危険だし、そもそも国王へ発見を報告すれば、一応の任務の完了となるのだ。
「良いのか?」
「・・・良くは無いでしょう。ただ、ディアの力を考えると、無事戻れるとは限らないので一応の任務完了として貰います」
「その後は・・・」
「もちろん、ミラーシに行きエルマーナ様を問いただします。何しろあの方はノイスデーテ様なので」
「・・・そうだな。やはり、九尾の銀弧はノイスデーテだったか・・・」
「え?やはりってどういう事ですか?」
「・・・」
ブラートとの会話で出てきた、まるでディアの家名を元から気付いていたかの様な発言に、俺は驚き問い返した。
「・・・俺にはリアタフテに婿入りする司が、其れを意識せん方が不思議だがな」
「リアタフテって、何の関係が有るんですか?」
「ああ、領主に聞いてみると良いだろう」
「ブラートさんは教えてくれないのですか?」
「すまんな。此処で司に其れを伝え、リアタフテに伝承していない情報を与える訳にはいかないのだ」
「・・・はぁ」
「まあ、任務を無事終わらせ、戻ってからでも良いさ」
ブラートの言葉は奥歯に物が挟まった様な物言いだった。
(領主って事はリールだよなぁ・・・、ただ何か知っていれば此の任務の出発前に教えてくれたと思うのだが?)
まあ、今現在、九尾の銀弧がノイスデーテである意味など、任務とは無関係なのだし、ブラートの言葉通り任務終了後で構わないだろう。
「ルーナ、ちょっと良いか?」
「・・・司様、はい」
俺からの呼び掛けに応じたルーナを連れ、皆と少し離れた場所に移動した。
「ルーナ、悪いが任務が終わる迄フェルトの所で待って居てくれないか?」
「やっぱり、ルーナは足手まといですか?」
「・・・今回は状況を考えても、相性が悪い」
俺は中途半端なフォローはしなかった。
決してルーナが戦力にならない訳では無いし、射撃戦を挑むのも有りだろう。
ただ、フォールとブラートは国王からの指名で、フレーシュはデュックから預かったので、最も簡単に外れて貰えるのがルーナだったのである。
其の考えは伝わったのだろう、ルーナは結局了承してくれた。
「なるべく早く迎えに来て下さいね」
「分かってる。王都から戻ったら直ぐに決着は付ける」
「分かりました。お待ちしています」
俺は夜の内に移動すると言うルーナを途中まで見送りに行ったのだった。
「ふぅ〜・・・、ん?」
其の帰り道、皆の待つ野営地に戻っていると視線の先、月明かりの下に1人の人影が見えてきた。
「・・・フレーシュ?」
「・・・真田様」
「どうかしたのか?」
「・・・ルーナ様はお見送りされたのですね」
「あぁ、まあな・・・」
「・・・」
人影の主はフレーシュで俺の質問にも何処うわの空だった。
「今日は本当にすいませんでした」
「いや、もう大丈夫だよ」
「・・・はぁ」
「まぁ、そんなに気にするなよ」
「・・・どうして助けたのですか?」
「どうして?そう言われてもなぁ、当然だろ?」
「・・・はぁ」
「・・・」
どうしてと言われても、一応此の任務のパーティなのだから当然だろう。
其れは自身の命を賭して守るかと言われれば、約束出来無いのだが・・・。
(其れにフレーシュの此の物言いは、まるで助ける必要が無かったかの様な言い方だし・・・)
「助ける必要なんて無かったのですよ」
「いや、そんな言い方しなくても・・・」
「私は・・・、私は母の様に誰かの加護の下生きたくなど無いのですっ」
「・・・別に加護下になど置いて無いさ。今回は偶々助けただけだし」
「でも、あの人から私を預かったのでしょう」
「・・・まあ、な」
「・・・」
「お、おいっ、何を・・・」
突如其の身を包む衣服を脱ぎ捨てたフレーシュ。
月光を浴びる其の肢体は、出るべき所はしっかりと出ており、引き締まるべき所は引き締まり、其の表面はハリを感じられ、艶めかしい女の身体ながら、其処から漂う香りや仕草には乙女の純潔が存在した。
「借りたままでは終われない無いのです。でも私に命に代えれる程の資産は有りません」
「いや、貸し借りでは無いだろう?」
「・・・女性に恥をかかせる気ですか?」
「い、いや・・・」
「私には此れよりどうすれば良いのかは分かりません」
「・・・」
「次は何をす・・・、んっ」
「ん・・・」
言葉を最後迄発せられず、俺の唇に塞がれたフレーシュの唇。
寒空から守る様に其の身を包み込むと、其れは寒さからくるものか、其れとも純潔故の緊張からか、小刻みに震えていた。
「きゃんっ」
「フレーシュ、あむ・・・、くちゅ」
「さな・・・、あああ、ちゅる」
其の震えを愉しむ様、彼女の柔らかな背を包んでいた手を撫で下ろして行くと、指先に抜群の弾力が触れた。
其れを荒々しく掴み、其の弾力の奥へと指先を沈めて行くと、彼女からはか弱い小動物を思わせる嬌声が上がり、俺は其の口を再び塞ぎ、其の中へと舌を這わせた。
俺の舌へと辿々しく応えるフレーシュの其れに、物足りなさを伝える様、俺は彼女の口をこじ開ける激しく口付けをし、彼女の舌を吸い寄せた。
「んんん、あ、あああ」
「ちゅ〜、んん、んんん」
「んんん・・・、あんっ、其処は、あんんん」
先程迄下半身にあった手は今は彼女の形、大きさ、手触りの全てが備わった胸へと移動し、今度は優しく其処を包んでいた。
自身の指と指の間から覗き出でているまだ誰も触れた事の其れを、舌で撫で、唇で包みこむと、歯先が刺さる様に触れた。
「んんん、あっ、あんんん、きゃんっ」
「あむ、あむ、あむ」
「きゃんっ、だ、め、だめです、さなださ・・・、きゃんっ」
「んんん」
普段の涼やかな表情からは想像出来ない、フレーシュの歪む顔付きと紅潮していく頰に、口の中に閉じ込めたフレーシュの瑞々しい果実を、歯先で遊び続けた。
「んんん、も、もう、ゆる・・・、きゃんっ」
「・・・大丈夫か、フレーシュ?」
「はぁはぁはぁ、ううぅぅぅ・・・、非道いです」
「い、いや・・・」
「・・・」
「フレーシュ・・・」
「私も母と同じですね・・・」
「え?」
「・・・何でもありません。・・・責任とって下さいね?」
「あ、あぁ・・・」
「次はどうなるんですか?」
「・・・力を抜いて」
「・・・は、はい」
そうして月明かりの下、俺はフレーシュから其の純潔を捧げられるのだった。
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