第4話
家に着きパソコンを開くと、ゲーム経過やネッ友からの連絡がズラリと画面に並んでいた。
「うぃーしょ。さてと、1個ずつ消化していきますかね」
いつも通りの手つきで、処理をしていき画面を閉じる。
タペストリーを部屋に飾り、DVDをセットしソファに腰掛ける。
リルちゃんが画面の中で元気に動く。
『さ、今日も元気に部活やるぞぉぉっ!』
お決まりのこのセリフ。
アニメ内ではこのあと「おおぉぉっー!」と叫ぶ。ファンも当然、部活のメンバーの一員として力強く叫ぶ。
ウィーンという機械音共にDVDが終わる。
長時間同じ姿勢だったせいか、背伸びをしたらバキバキと骨が鳴った。
すっかり日も落ち、夕食や風呂を済ませる。
オンラインゲームを立ち上げ、仲間とボイチャする。
「今日、あのDVDゲットしたよ。ギリギリだったわ」
「マジで?おめ〜。俺は10連で欲しかった限定SSR取ったよ」
「凄っ。俺1人も来てねぇ……あ、時間だわ。スマン落ちる」
「リョ。んじゃまた明日な。乙」
パソコンを閉じ、もぞもぞと布団に入る。
「いつか本当リルちゃんに会えればなぁ」
なんて言って目を閉じる。
すぐに僕は深い眠りに落ちた。
そして明日の朝、目覚ましと共にあの明るい声と小さい手に体を揺すられ僕は目を覚ます。
大好きな「リル」という幻想を連れて。
ヲタクの休日 悠里 陸奥 @Yuru_fight
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