第732話 一旦お家に帰ろうか? (2)

「うぅん。そうだね」と。


 健太は言葉を漏らしながら、また頷いてしまう程、妻二人……。



 女王アイカと女神シルフィーに対して未練がましくなっている状態に陥っているから。


 女王アイカは素晴らしい! 良く頑張った!


 凄い女性! 女王さまの鏡だと思うのと。


 健太自身も、実は少しばかり反省をしているのだよ。


 自身の妃、妻である二人が、自分以外の男……。


 そう、ウォンがいくらこの世界の健太本人だとしても、彼とはあくまでも別の人なのだから。


 他人に妻を寝取られた! NTRをされた!


 自分自身には悪いところがあるのだと、女王アイカとシルフィーとの夫婦の営みの最中に。アイカが泣きながら、掠れた声で漏らしてくる自分への不満と、シルフィーの頷き、同意を聞き、健太自身も罪悪感に浸り始めるのだ。


 自分自身も二人の妻……。



 特に自分の事を支える妃の双璧を蔑ろにしていたのだと気がついたのだ。


 そう、二人は、何だかんだと言っても、若い妃達と他国の女王二人に対して遠慮……。





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