第730話 やっぱりやめようか? (4)

「どうするの、あなたぁ~?」、


「本当に我慢ができるの、あなたぁ~?」、


「齢を重ね、お年寄りになって後悔をしないの、あなたぁ~?」と。


 健太の斜め下から甘え顔、アヒル口をしながら。


 これが健太ではなく、普通の男やオスならば、美と豊穣の女神の笑みと可愛さで悩殺──倒れ込んでしまうのではなか? と、思われる容姿で問うのだ。


 だから健太は、自身の腕を組み、「う~ん、う~ん」と、呻り声を漏らしながら思案。


 考える人へと変貌するのだ。


 でもさ、そんな優柔不断な様子へと移り変わりつつある健太に対して、女王アイカは女神シルフィーの逆から慌てて抱き付き。


 夫、健太の唇を奪い、押し倒し。


 また優艶に甘え始めるのだ。


 やはり旅だとうか? と、思っている夫、健太の事を彼女は、骨抜き。


 二度と足腰立たなくする為にね。



 ◇◇◇

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