第711話 健太憤怒!(12)
素直な返事が宜しい。良い娘(こ)。良い娘(こ)、ではないが。
ジャポネの女王シルフィーはこの通りだ。
本人は女王アイカが自分に対してディスっていることに、気がついているのか、気がついていないのか、よくわからないけれど。彼女は頷きながら言葉を返してきたのだ。
だから「ハァ~」と、呆れ声を漏らす女王アイカなのだが。正座。良い娘(こ)のシルフィーから健太へと視線を変え。
「……それに、あなた。どうするの?」と。
健太に声をかける。
だから健太の口から「えっ?」と、驚嘆が漏れてくる。何の事だか、彼はわからない顔をしながら。
そんな様子の健太に女王アイカはまた『ハァ~」と、呆れた溜息と、『駄目だ。こりゃ~』と、でも言いたい。呆れた顔、様子も付け加え、苦笑も浮かべ漏らしながら。
「……私のお腹に居る。出来ている。赤ちゃんをどうするつもりなの?」と。
問いかけるのだ。女王アイカはね。自分自身のお腹の中には、健太と自分との種族間を越えた愛情の結晶がちゃんといる。いるのに。
それでも妃である自分を捨てて去るのかと、今度は女と子供を武器にして女王アイカは、夫健太へと問い。脅し始めるのだった。
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