第709話 健太憤怒!(10)

「──シルフィーさん、貴女は。このひととの婚姻。結婚生活が長いから良いかも。我慢が出来るかも知れないけれど。私は只今女盛りの発情期なのぉっ! それも夫以外のオスの少し触れられるだけでも、安易に発情をしてしまう年頃なの。なのに。夫に今日、今から放置。離別をされ。されたままで、女の性。性欲をこのまま耐え忍んでいろと。このひとに言われて、はい。そうですか。分かりました。あなたで、終わり。離別が出来る訳ないでしょ」と。


 俯き泣いているシルフィーへと荒々しく不満を漏らす、だけではないのだ。女王アイカはね。


 だって直ぐに彼女は、俯き泣いているシルフィーから健太。自身の夫へと視線を変え、怪訝な表情で目を細めながら。


「……だから、あなた。私達妻を置き。捨てて。何処かに行きたい。行って冒険、自分自身の力で一から色々とやってみたい。国を興してみたいは駄目! 駄目だからね。あなた……。どうしても、冒険。覇王になりたいのならば。ジャポネと此の国の兵を使用しながら冒険。遊びなさい。分かりましたかぁ~? あ・な・た・ぁ~?」と。


 女王アイカは、やっと女神さまになれたのに、自身の夫。健太が。自分を腹立たせ。怒りを募らせることしか言わない。態度で示してくるから。女神バージョンから魔王バージョンの顔と容姿、様子、振る舞いで、健太を己の目を細め睨みつけながら、荒々しく諫める。




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