第706話 健太憤怒!(7)

「(ヒク、ヒク、シュン)は、はい。あなた。後のことはお任せください……」


 健太の笑顔……。


 それも、スッキリとした晴れ晴れしい笑顔での、自身の手を振りながらのお別れを聞いた妃二人なのだが。シルフィーは相変わらず泣き。泣き癖もついた状態で、直ぐに別れの言葉を健太に返してしまう。


 でも、彼女の横で同じように正座をしている。そいれも少々不満のある顔で、夫健太のことを見上げていた女王アイカなのだが。今の主の言葉。捨て台詞を聞き、自身の目を大きく開け驚愕──!


「ちょ、ちょっとぉおおおっ! あ、あなたぁあああっ! い、いや。健太ぁあああっ! どう言う事? 意味なの? サヨウナラ。また逢おうって、一体どう言う事? 私意味が解らないと言うか? 今の今、妻の私がした事を全部許してくれたんじゃないの?」




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