第702話 健太憤怒!(3)

「しくしく」、「しくしく」と。


 正座をしながら俯き、啜り泣き。泣き声を漏らす。シルフィーの悲痛。可哀想な容姿、様子と。


『シュン』としながら俯き、反省をしている様子、と言うか。仕草、装いをしているフリをしている女王アイカでね。彼女が何故反省をした姿を装っているのかと申せば?



 まあ、皆さんも御承知の通りで、彼女。女王アイカ自身が、覚醒──。今彼女の横で同じように、主の面前下で正座をさせられているジャポネの女王であり。美と時の女神シルフィー……。



 そう、女王アイカの、別の世界である自分自身と同じ能力を得たことで、時空、空間移動をおこない。死んで骸化している夫、健太を蘇生魔法、リザレクションを使用して起こし助けた自分自身が、何故シルフィーと同じように夫、健太から憤慨しながら罵声を浴びなければいかないのか、彼女は不に落ちないから。先程自身の主さまへと。


「何故私まで、シルフィーさんのように、あなたに憤怒しながら叱られ。罵声を浴びなければいけないの?」と。


 女王アイカは健太に一応は尋ねた。問いかけてみたのだ。


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