第656話 予期せぬ事?(5)

 いつもの女神シルフィーらしくない振る舞い。荒々しい声色と、だけではなく。大変にイライラした様子……。怪訝な表情で、娘二人へと主、夫、四国の王こと健太のことを放置しておけばよいと告げる。


「で、でも……」と。


 サラは自身の母の意図、様子、言葉、台詞が気に入らないからこんな言葉を漏らし母であるシルフィーの様子を見詰めるのだが。彼女の姉であるプラウムの方は全く無視──。


 その場、この場、一族が揃う。この謁見の間から立ち去ろうと出入り口へと向かうのだ。


 そんな妹達の様子……。



 特に気を荒くして、憤慨している様子を、己の身体全体から醸し出しているプラウへと金色の健太ではないが。長男、時期王、皇帝になるだろうと思われる一樹の口が開いて。


「プラウム待ちなさい」と。


 慌てた声色で一樹は、自身の妹に待てと、制御を促すのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る