第650話 逃走?(11)

 あれなのだよ? 彼は、健太はね……。


 だから健太は、大急ぎで走る。逃走──。此の国の、自分自身の妃達達の愛と言う名の束縛から自由を得るための逃走する早足、急ぎ足を急に、急遽緩めながら歩行。歩きへと変えて、自身の腕を組み、考える人へと変化させながら。


「(僕がライさんを頼り。彼女の許へといけば。到着するなりに、僕に対して『あんた、何が遭った?』と、尋ねてくるに違いない。違いないはず……。今まで僕は何度も彼女の誘いを拒否。断ってきたのだから。今さら何で僕が自分を頼ってきたのだろうか? ライさんは不思議に思い。思案を始め。『可笑しい。何か遭ったのか?』と、思い。僕へと先ず間違えなしに尋ね、問いかけてくること間違いないと思うし。またそうなれば、僕自身もライさんに訳を。訳を言わざるおえなくなる……。そうなれば? と、いうか、僕の説明を聞けばライさんが憤怒する。すること間違いないと思う……。またそうなれば? ライさんが自国。他の国の漢戦士達やアマゾネス達を率いて、此の国へと攻め込み戦が……。両国間で戦争がおこなわれること間違いないと思う。思うから……。ぼ、僕は、他の国……。ライさんの許へはいかない。いかない方がいいと思う。思うから……。ライさんを頼るのは、やめよう。やめておこう……。僕一人のために、両国の民が戦で苦しむのはよくないと思うから……」と。


 健太は両国の王らしく、少しは民、国民のことを思案、思ったようだよ。こんな感じでね。


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