第581話 三個の容器の中身は何?(21)
「へぇ~そうなんだ?」
「はい~。あなた~」
「ふぅ~ん、ケチャップもコロッケに遭わないことはないんだね~。僕はコロッケにケチャップと言えば? クリームコロッケか? 蟹クリームコロッケの方が直ぐに脳裏に映る。映るから。ついついとコロッケと言えば? 醤油若しくは? ソースと言うイメージがあるからついついとね……。それに女神さま? 家は家族でコロッケを食べる時は、お父さんもおかあさんも、みんな醤油をかけ、垂らして食べるから。僕もコロッケに醤油以外でほとんどと言ってよいほど食べたことがないんだよ。女神さま」と。
シルフィーの永遠の夫であり、愛人でもある健太が、己の家──。
そう、シルフィーの夫の里、実家の家族が皆揃って、コロッケには醤油派なのだと告げ、教えてきたのだ。
「えっ? ウソ?」
「ん? ほんとだよ。女神さま……。家の家は、家族みんなが揃って醤油派だからね」
「そうなんだ? あなた~?」
「うん、そうなの~。女神さま~」と。
シルフィー自身は? 醤油、ソース、ケチャップにと、三種の神器ではないが? 三種の液体調味料を使用してのコロッケの試食でのお気に入りは、ソースであったシルフィーなのだが。己の主、夫である健太から、義理の父も母もコロッケは醤油をかけて食べる派なのだと聞いて、彼女は顔色変える。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます