第576話 三個の容器の中身は何?(16)
まあ、とにかく、年齢不釣り合いな容姿と仕草を持つ、己の妻、シルフィーのことを、彼女の膝の上から、興味津々に見詰める幼い健太なだが。
「どう? 僕の女神さま、ソースで食べるコロッケの味は?」
と、問いかける。
「ん? 美味しですよ。ソースかけ食べるコロッケの味も……。私(わたくし)が住む世界では、ご賞味したことがない味……。味覚ですからね。大変に興味のあるご賞味、と、いうか? 大変に美味しいお味……」
美と時の女神シルフィーは、自身の膝の上に頭を乗せながら、コロッケを食する様子を興味津々に上目遣いで見詰めている幼い主さまへと、「フフフ」と、妖艶に笑み、頭を優しく撫でながら説明をしたのだ。
「あなた~。今度はこの、ケチャップをつけてコロッケを食べてみますね……」
ソースをつけたコロッケを上品、艶々とした仕草で食べ終えたシルフィーは、己の主である健太へと、今度はソースと、主さまお勧めの、しょうゆではなくて、ケチャップをコロッケにつけて食してみると呟き説明をする。
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