第577話 三個の容器の中身は何?(17)

『フムフム』


 そして?



『なるほど……』と。


 健太はシルフィーの言葉、説明、呟きを聞き──。己の脳裏でこんなことを直ぐに思う。


 そして、思えば、甘えん坊の彼の口から。


「うん。食べてみて、僕の女神さま~。さぁ~、早く、早く~」と。


 健太は、自身のおさない妻。と、いっても?



 この時点で二人は、もう既に年齢が離れているので、健太からしてみれば、もう完全な姉さん女房であるシルフィーはね。


 だからこの時点──。初めて二人が逢い。愛を交わし。夫婦になった記念すべき日から健太は、自身の妻であるシルフィー尻に敷かれた状態でもあり。彼の脳で、思い描くことは、この時点もう既に、彼の妻であるシルフィーには筒抜けだからね。


 健太が己の妻、妃に、コロッケを早く食べるようにと急かした後に、「(普通のジャガイモコロッケは、蟹などのクリームコロッケではないから。醤油かソースで食べる方が美味しいのに)」と。


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