第572話 三個の容器の中身は何?(12)

 相変わらず「おっ、とっ、ととと、とっと……」と、声を漏らし。崩れそうになる己の身体を状態維持しながら器用に、女神シルフィーは『バブバブ』仕様になっている健太ちゃんのことをあやしながらコロッケに調味料注ぐのだ。


 先程女神シルフィーの幼い旦那さま……。




 そう、只今赤ちゃん返りをして、女神シルフィーへと甘える健太赤ちゃんお勧めの醤油に良く似た色合いをしている液体調味料である【ソース】を注いでみたのだ。


 でッ、【ソース】を注ぎ終えるとシルフィーは、健太が用意をしてくれたジャパニーズお箸を取り掴むと、『バブバブ』健太の目の前で難なく……。




 日の本の妻らしい振る舞い。と、言うか?



 日の本の民らしい振る舞いで、難なく使用をして、女神シルフィーの可愛く。だけど、彼女の年齢とは不釣り合いに艶やか、妖艶に輝く唇を開けて、『パクン』とコロッケを一口食べてしまう。


 そして「美味しい……」と、言葉を漏らして。


「あなた~? このコロッケは誰が作られたのですか~?」と。


 自身の口の中にあるコロッケを『モグモグ』と、させながら、『バブバブ仕様の健太……では、もうないようだね?


 だって健太は、自身の頭の中の知識──。


 まあ、テレビや彼の両親が口にしていたことを見て聞いた。己の予測を反した行動を、女神シルフィーがしてみせたから驚愕をしたのだよ。



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