第569話 三個の容器の中身は何?(9)

「よ~し、これにしよう~」とね。


 そう、彼女の小さくて華奢な指先が、『ポン』と選んだのは、三つの液体調味料が入っている容器の真ん中……。




 それを彼女は選ぶと、小さな掌を使用して、真ん中の容器を掴む──。



〈クンクン〉



 女神シルフィーは、自身が掴んだ容器の液体調味料をコロッケにかけ垂らす前に、自身の鼻の方へと移動──。


 そして、どんな香りがするのか、確認をしてみるのだよ。


「(……ん? 酸味?)」


 女神シルフィーが、その容器から漏れる香りを、自身の鼻を使用し嗅いでみて──。


 自分の鼻の奥にある鼻腔を刺激した香りの印象は『酸味のある香り』これなのだ。



 でッ、その後女神シルフィーが思うことは?


「(どんな味がするのだろう……)」と。


 彼女の持つ美しい碧眼の瞳で容器を見詰めながら思う。

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