第568話 三個の容器の中身は何?(8)
そんな様子の女神シルフィーを見れば、本当に幸せそうだ。
だから彼女はまた、自身の脳裏で、「(これが私(わたくし)の夢の中の世界と出来事でなければいいのに……)」と思うのだよ。
でもさ、女神シルフィーは、「(これが私(わたくし)の夢の中の出来事ならば。私(わたくし)が目覚めないうちに沢山……。そう、私(わたくし)が、気が済むまで、この健太(ひと)にわがままを言い甘えながら楽しもう)」とも決めたので。
自分自身に甘える幼い夫の頭を妻らしい振る舞いで優しく労りながら頭撫で──。「えぇ~と、どれにしようかなぁ~?」と。
今度は彼女、嬉しそうに声を漏らしながら三つの容器に入った液体調味料を見定め選ぶのだ。
「フッ、フ、フ~ン」と、鼻歌交じりでね。これが女神シルフィーの夢幻ではなく現実の世界であると知らずに機嫌良く楽しみながら選ぶのだ。
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