第66話 最弱の男王はオークの種族の習わしと掟を知らないようだ(18)

「おい?」

「ん? 何だ?」

「何でサラとウルハは喧嘩をしているのだ?」

「さぁ、俺も知らねえ」と、若い漢戦士達の中の一人が言葉を漏らせば。

「誰か二人の喧嘩の原因を知っている者はいるか?」と、また違う漢戦士が自身の首を振りながら周りを確認するように問えば。


「……ん? 何でも新しい男王が原因らしいよ?」

「えっ、何であのチビが原因何だ?」

「さぁ、私も知らないよ」と、若い漢戦士達の周りに、サラとウルハの争い。喧嘩の野次馬として観戦するためにゾロゾロ集ってきた者達の中からこんな言葉があがる。漏れればね。


「何で二人の喧嘩は男王が原因なのだよ? 誰か訳を知っている者はいないか?」


 若い漢戦士達の中からまたサラとウルハの喧嘩の原因を知る者はいないかと声があがる。


「ああ、それはな、ウルハもあのチビの嫁だからだ。それも酋長達姉妹が知らぬ間になったらしいぞ。だからサラの奴がウルハに憤怒して争いになったんだよ。お前達……」


 サラとウルハの喧嘩の原因、経緯を最初、始めから見ていた。観戦をしていたかのような男性の声、台詞が若い漢戦士達の背後から呟きが聞こえてきたのだ。


 だから若い漢戦士達の集団は一斉に後ろを振り返り声の主を確認する。


「あっ!」

「ウォン!」

「ウォンさん」

「ウォンが何故ここに?」


 自分達の背、背後を見て声の主を確認をした若い漢戦士達の口からは驚嘆、彼の名……。



 そう、女王アイカの従兄、元カレ、元婚約者。女王アイカの逆鱗に触れなければ本当ならば、この小さな国、集落の男王になっていたはずの男。オーク最強の漢戦士であるウォンの名が呼ばれ呟かれると。


「何でウォンさんは二人の喧嘩の原因に対してそんなにも詳しく知っているのだよ?」と。


 この場にいる。集っている若い漢戦士達の中から自身の首を傾げながらウォンへと質問が呟かれる。



(お願い)


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