第43話 最弱男王は主夫?(20)
そして円を囲むようにできている宴の席の真ん中──中心へとシルフィーは到着を果たせば。
「うぉっ!」
「おぉっ!」
「シルフィー様だ」
「巫女様だ」
「俺達の女神様が降臨された」
「女神シルフィー様が来られた」と、彼女を円で囲うようにして座る老若男女の者達。子供に至るまでが見上げるように彼女を見詰めながらワッと騒めき始めだし。中には自身の両手を合わせながら。
「おおっ、シルフィー様」
「女神様」
「我らの偉大なる巫女様」と呟きながら奉り。拝みながら崇拝する者達まで現れる。
そんな騒めき、喧騒の中でこの集落最高の巫女であるシルフィーはね。
先ずは周りを見渡し始め──。
その後は自身の雪のような色をした血管まで見える。透き通った美しい肌色でできた美の女神に相当するほど大変に美しい容姿──優れたプロポーション、ボン・キュ・ボンの『キュ』と括れた腰に、彼女の華奢でしなやかな両手、掌、指を当て仁王立ち──。
先ほどから男王健太の就任を良いと思わない者達が集る方向……。
そう、若い漢戦士達を煽る。扇動するかのように嘆きながら不満を漏らすウォンのことを自身の目を細めながら見詰め始めるから。
シルフィーとウォンの二人は対峙──。少しの間睨み合いを始めだすようになる。
だからウォンの口から「チッ」と舌打ちと。
それを見て確認をしたシルフィーは「フン」と鼻を鳴らし終えると。
その後はまた自身の周りを見詰めながら。
「みなさん~。歌と楽器演奏をお願い~。
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