第40話 最弱男王は主夫?(17)

 と、なれば?


 この集落内に住む長老達やシャーマンからも自然と苦情、クレームが漏れてくる。


「女王アイカ。いくら男王が他種族だからと言っても。このまま神殿内でダラダラと何もしないで遊ばせていては集落内の若い漢戦士達に対して示しがつかん。これでは秩序が乱れる原因にもなりかねぬ。だから男王に家の男、夫としての義務を果たすようにさせ。若い漢戦士達の見本、お手本となるようにさせるのじゃ。女王アイカ、分かったな?」と。


 男王である健太が集落の若い漢戦士達の見本となるになるように努め。精進させるようにと指示がでる。


 だから女王アイカも少しばかり困り果て悩み、思案……。


 自身の頭を抱えてしまう事態まで陥っている始末だから。


 自分の夫である男王健太へと嘆願……ではないね。もう女王アイカの様子はさ。


 今までの彼女、女王アイカの振る舞い。様子を見て確認、思い出せばわかる。理解ができる通りでね。


 女王さま、酋長さまのダメダメな旦那さま、健太に対して激しく勢いある声色、物言いで下知をくだしたのだが。


 駄目夫健太が、駄目男のくせに親の心子知らずではないが不満、悪態をついてきたから彼女、女王アイカは、自身が本気で惚れ込んでしまった夫、健太のために自身の紅の瞳を濡らし、涙を落としてしまったと言う訳でね。何故こんな事態……。



 そう、健太に対して如何にも彼の大好きならしい振る舞いである。仕様へと陥っている女王アイカと。この集落の漢戦士達とは違う。少女のように華奢で可愛い容姿を持つ白馬の王子さまに対してお熱、惚れ込み、甘々と甘やかせ放題にしてしまう始末、失態を女王アイカと妹君達、エリエとプラウム、サラ達が陥ってしまった原因はと言うとね?


 男王健太がこの異世界、この亜熱帯のジャングル大陸にある。この小さな国、集落へと召喚をされた日に病にかかり生死の境をさまようような状態へと堕ちたのが原因なのだ。


 そう、今でこそ、大変に元気のよい健太ではあるのだが。


 この世界に彼が、少年が来た。到着をしたばかりの日の晩に彼は、自身が産まれ育った異世界近代日本に多々あるの主人公(ヒーロー)達のようには都合よくいかずにね。


 海外旅行者などが良くかかる。生じる。起こしてしまうことがある。


 旅行先の土地の水や食べ物が合わずにね。その日の夜に水と食べ物に当たり腹痛……。食中毒なり。陥り。その日の夜に腹痛と熱、下痢に襲われ瀕死の状態へと陥ってしまった。


 流石にこれに関しては女王アイカや彼女の妹君達達エリエ、プラウム、サラ達だけではないか? ないよね?


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