第39話 最弱男王は主夫?(16)

「ああ、そうだ」


「そうだとも」


「俺達の英雄さま」


「ウォンの言う通りだ」


「アイツ。あのガキは、俺達の女王の事を侮っているに違いない」


「そうだ」


「そうに、違いない」


「そもそも何故、あんなような痩せ男のクソチビを女王アイカの夫。男王へとしたのだ?」


「ああ、確かにだ。お前の言う通りだ」


「そもそも何故、あのような軟弱でひ弱なチビを俺達の女王アイカの夫として選び、異世界から召喚をし。男王として据えたのだ? それって可笑しいではないか?」と。


 最後には、この小さな国の漢戦士達最強の男ウォンまでもが。若い漢戦士達を代表して女王アイカへと怪訝な表情で意見し尋ねてくる。


 だから女王アイカは自身の顔色を変えながら不平不満を告げ、問うてくるや、その他の若い漢戦士達へと説明を始めるのだ。


「いや、それは我らの神、太陽神からのお告げがあったと母上からの指示がわらわにあったからだ」


 それでも彼らは、自分達の男王が余りに貧相、貧弱、弱弱しい者、だけではなく。


 自分達の大事な崇拝者、セックスシンボルでもあるアイドルさま、女王アイカさまのことを健太が侮り。邪険に扱っているように傍から見えるから漢戦士達各自各々が胸を痛めて慨嘆、苦情、クレームを申してくる。


「アイツが」


「あのチビが」


「あのクソガキが男王なのは可笑しい。可笑しいぞ」


「それに軟弱なあのチビが俺達や長の男王が務まる筈がない」と。


 家の家事、主夫業を何もしなで神殿内に引きこもり室内でゴロゴロしているだけの健太では女王アイカや妹君達の夫、主、だけではなく。


 自分達の男王になるのは無理だと不平不満募らせている者達も少なからずいる。出てきている訳だから。


 女王アイカがこの小さな国、集落内を良き方向へと導き治める。統治するための政務に関しても少しばかり支障がで始めている始末なのだ。


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