第23話 最弱男王の異世界ライフの始まり(9)

 だって直ぐに女王アイカ、彼の麗しい女盛り。少しばかり結婚へのいきおくれになっていた奥さま、お妃さま、から健太は大変に熱く激しい接吻、キスと言うもの。呼ばれるものを『ブッ、チュゥ』だ。『チュ』と頂くから。


「アイカさんちょっと待ってよ。僕はまだエリエさんとプライムさん、サラさんをおこす。おこしにいかないといけないのだよ。だからおねがい。今は勘弁。許して欲しい。夫婦の営み。仲良くは夜まで待って欲しい」と、健太は自身のお妃さま相手に大変失礼にも悲痛な表情、声色で女王アイカへと嘆願、乞う。


でも女王アイカ、彼女の火照った身体はそうはいかない。


「ぷぅ、はぁ~。煩い。健太。黙れ。静かにしろ!」と、諫めの言葉と。


「健太、いや。あなた~。わらわのことを早く、優しく、可愛がっておくれ~。(ブッ、チュゥ~)」なのだ。


 そう、先程女王アイカが健太に不満を申し。その後は嘆願をした通りだよ。彼女、女王アイカの一度火のついた熱く火照る身体は収まりつかない。冷えてはいない。


その後も『ギャギャ』と喚く。騒ぎ。不満を漏らす健太に対して最初は怪訝な表情で荒々しく諫めを告げ。告げ終えると。その後は、直ぐに女王アイカは自身の顔を緩ませて、健太の顔を虚ろな瞳。彼女の美しい紅玉の瞳で見詰めれば。淡く、甘い声色で健太、自身の主へと『愛している」と囁きながら。「さぁ、頑張ろうと」と告げ終えれば。


 みなも見ての通りだ。女王アイカは自分自身の可愛い主、男王健太をそのまま押し倒すように倒れ込んで接吻、キスを再度『ブチュ、ブチュ』と激しくおこない。舌を激しく絡め、おこないながら夫健太の自分への愛情を再確認する。してくるから。


(もう、本当にアイカさんは致し方がない女性ひとだね)と。


 健太は自身の脳裏で思えば。その後は、『フンガ! フンガ!』と暴れ、騒めき、抗うことをやめて、素直に女王アイカの申し入れ、愛情を受け入れ夫、男王らしく。自身の妻、女王アイカへと優しく、愛情を注ぎ込みながら夫らしく振る舞い。彼女の熱く火照った身体を冷やす。冷ますことに専念をするから。


 二人のこの神殿、愛の巣は今日も早朝から女王アイカの激しい吐息、息遣いと嬌声が懲りもしないで外へと漏れ、聞こえたらしい。


 と、言うことで健太は、女王アイカのお婿さんになった翌日から毎日を繰り返しては他界しかけているみたいだから。


『健太君、御宅は大丈夫?』と、首を傾げながら問いかけたくなる衝動に駆られてしまうのだが。若い夫婦の新婚生活とはこのようなもの。甘いものだと思うから。


 まあ、いいか。ヨシとしておこうと思うことにして若い二人のことを温かく見詰め。見守ることにする。



 ◇◇◇

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