第11話 羞恥心が無くなった僕 (6)

 まあ、いくからね。女王アイカは周りの者達。自身の妹君三人。今後健太の自分自身を含めた妻、妃になる三人の妹達へとちゃんと己の顔をあげ、凛と勇んだ容姿、様子を見せない。


 そう、いつまで経っても自身の顔を赤面したまま照れ恥ずかしそうに俯いた様子でいる健太。しどろもどろの口調である主、夫のことが流石に歯痒くなり。不満を覚え、募らせるから。


 彼女、女王アイカはね。少しばかり自身の気が荒々しくなり。抑え切れなくなってしまい。


 自身の美しく、麗しい顔の眉間に皴を寄せ怪訝な表情へと己の顔を変化させると健太の頬や耳、首筋に、『チュチュ』のキスや甘噛みしては淡く、甘く、色艶的に戯れ、じゃれる妻らしい行為をやめて、この集落の酋長、女王。そして長、この高床式、神殿造りの屋敷の主らしく、


 そう、自分の妹達、健太の新たな妻、妃となる妹達三人に対して主、夫、だけではない。


 この集落の酋長の夫イコールになる健太だから。とした姿勢と振る舞いをしない健太。彼の首筋へと『チュ』、今までのような慈愛溢れる優しい接吻ではなく。


『ガブッ!』だ。


『ガブリ!』と、健太の喉元噛みつくのだ。


 だから健太の口からは、「ぎゃぁあああっ!」と。


「痛い! 痛いよぉっ! アイカさん! 許してよぉっ!」と、悲痛な叫びと嘆願が吐かれる。放たれ漏れ終えると健太は、己の腹部の下にある大変に大きくなっている物を両手で隠す行為をやめて自身の首筋を押さえるのだ。


 そう、只今、いつまでも女々しく、弱々しく、気弱な態度。男王らしい振る舞いをしない自分へと叱咤激励。噛んだ。噛みついてきた女王アイカの歯跡と己の血が垂れる傷口を慌てて押さえ、悲痛な表情、涙を「うぅ、うううっ」と、流し始める。女々しく、弱々しい健太だったのだ。



 ◇◇◇








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