第69話 休暇
「
「いや、いい。生きてて良かった。」
「報告は。」
「
「そうですか。」
「全治4ヶ月、だそうだな。」
「それは才造の基準ですから。最悪2ヶ月くらいで動けます。」
「い、いや、無理だけはするなよ?」
伝説の忍と相討ったらしいが、才造がどっちも連れ帰ってきてメルに頭を下げた。
と、いってもまさかの土下座だったのでメルは慌てて了承した。
しかし、メルによって体力等は回復したが起き上がったり等は出来ないし、包帯が取れないのは消えず治らなかった傷のせいだ。
どうやったらお互いにこんな傷を残せるのかわからない。
毒もメルではまったく歯が立たない状態で、才造が忍の方法で毒を抜いていた。
どうやったのかを聞いても、答えなかったが。
そして、夜影が目を覚ました後くらいから才造が無言&無表情でずっと壁を叩いているので今は近寄れない。
怒っているのか何なのかわからないので、放置することに決めた。
そうだ、ついでに
「才造の様子が変なんだが。」
「あぁ、多分、アレは怒ってるわけじゃないんでほっといていいですよ。」
「なんなんだ?」
「ちょっと感情の発散してるだけなんで。その内静かになりますから。」
「そ、そうか。」
伝説の忍も夜影と状態がほぼ変わらないが、目を開けないので起きているのか寝ているのかわからない
才造からの報告では、確か夜影と兄妹関係だって話だ。
忍同士だと家族であろうと殺しあわなければいけないのは悲しいな
「あぁ、主に朗報です。
「マジか!」
「主に虎太が使いこなせられますかね?こちとらも充分に使えてないっていうのに、っと口が滑りました。」
「わざとだろ!?」
「あは、バレましたか。」
と、物凄い音が奥から響いた。
多分才造が何かやったんだろう。
大丈夫なんだろうか?
「どうやら相当…のようで。覚悟をそろそろ決めときましょうかね。」
「え?何?その覚悟って?恐ろしいんだが!?」
「少し寝ますね。」
「おい!せめて教えろよ!」
「ちと……疲れ…た……。」
そう微かな声を残してそのまま伝説の忍の方を向いて眠ってしまった。
そうか、そりゃ疲れるよな。
こんだけ怪我すれば流石の忍も休まないと。
道具じゃないんだから。
静かな寝息が聞こえる。
寝ればやっと本当の姿が見えるようなタイプなのか、さっきまで笑って平気そうな顔でいつものように喋っていたのに、眠った途端にぐったりと疲れ切ったような顔をしている。
「少々よろしいですか?」
耳元で才造が囁いてくるのでそっちへ顔を向ける。
もう発散は終わったのか何もなかったかのような顔をしている。
「敵の軍勢を確認しました。どう致しますか?」
「え、何で小声…。」
「夜影が。無理はさせられません。」
「あ、あぁ。」
振り返るとまだ起きてはいない。
このまま起こさないようにしなくては。
敵と聞けば
「まだ敵は動いてはいませんが、何やら企んでいるようで。」
「探れるか?」
「
シュッと何処かへと姿を消した
取り敢えず、この部屋を出よう
いつまでも居たってしょうがない。
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