30話

ようやく夜が明けた久しぶりだよこんなに朝が待ち遠しかったのは……

リグル待っててくれ直ぐに取り戻すからね

デイル様あくまで冷静で居てくれよ

あぁ分かっているよ

奴が何故リグル事結界を張ったのか聞かなきゃならねぇからな



夜が明け僕は太陽の光と大量の気配で目が覚めた

ねぇ香華

ん?どしたのお兄ちゃん

誰かに囲まれてる

ん!(強力な魔力を持った奴が近づいて来てる)

もしかしたら魔王軍の人達が来てくれたのかも

お兄ちゃん下がっといて

お兄ちゃんと一緒に謝るんだよ!

わかってるよお兄ちゃん…でも相手が殴りかかってきたら正当防衛だよね



これが結界この中にリグルが…待たせてごめんよ直ぐに助けるから…

ピキピキ

ピキピキピキ

くる

ガッシャーン


デイルさん!?

会いたかったよリグル

待っていてくれよその魔女から君を取り戻すからね

オイオイ、デイル様あくまで冷静にと…

分かっているよ

一発殴ってからゆっくり話を聞くよ

全然分かってないな



香華,デイル共に戦闘態勢周りの空気が張り詰める



待って下さいデイルさん

僕は香華基魔女の前に立った

どうしてリグルがそいつを庇うんだい?


僕の行動に周りは少しどよめきが起こった

魔女には敵対の意思はありません

もしや操られてるんだね?

そうかい分かったよ直ぐに助けて上げるからね

待って下さい違うんです操られてなんか無いんです

なら何で魔女を庇うんだい!?

それは僕の妹だからです


妹?馬鹿なだってリグルは

はいそうですでも僕とはまた別の方法でこちらに来たんです。


おいどういうことだ?

分からねぇ

つまり魔女はリグルちゃんの妹でリグルちゃんは異国出身って事か?


僕の方から事の顛末を話しますデイルさん落ち着いて聞いて下さい

何故魔女がムーランさん達勇者一行を使って魔王軍を襲わせた理由は僕だったんです。

リグルが理由?

そうです僕が魔王軍に捕まったと考えた妹は魔王軍を討伐して僕を助け出そうとしたんです。

だから妹がやった事を全て許して貰えると思ってませんけどごめんなさい

ほら香華も

ごめんなさい


僕と魔女の謝罪を見て魔獣さん達は終始唖然としデイルさんは呆然と立ち尽くしていた。数分間,静まり返った後デイルさんが口を開いた


分かったよリグルへの信頼とその謝罪に免じて討伐は中止しよう

よかったね香華

…うん

その代わり魔王軍の城へと来てもらうよ。

後一応魔道具はこちらの方で預からせてもらおう

……わかった同行しよう


その後僕達は魔獣さん達に囲まれて森をぬけ平原に戻りそのまま魔王城へと帰ったのだった。








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