27話

ふぅ〜こっちの方に来るのは久しぶりだな

だな

はぁ〜今日は久しぶりに昼寝でもするかな?

なんだよお前いつも仕事の合間を縫ってしてるじゃねぇか!

はぁしてねぇし

今日の昼楽しみだな?

あぁなんてったってリグルちゃんに作って貰った料理だからな

あぁ俺考えただけでヨダレが

おい汚ぇな

そう言うお前も垂れてるぞ



……(デイルさん大丈夫かな?)

どうした嬢ちゃん暗い顔して

えっいえそんな顔してましたか?

あぁ

ははすいません

どうせデイル様のこと考えてたんだろ?

はい大丈夫かなって

まぁ安心しろあの人は強い俺が保証するぜ

それに折角の休暇だぜ楽しまなきゃ損出しよ

そうですね

感謝してるぜ嬢ちゃんには

えっ?

見てみなあいつら皆のびのびとしてんだ

俺達魔獣は疲れにくい生物何だか生物は生物だ疲れる事には疲れる今回嬢ちゃんがこいつらも連れて来てくれた事であいつらもゆっくりと休めるだろうしな

本当に隊長として礼を言わせてもらうぜ

(その言葉で救われた気がした僕は役には立ってないって思っていたからでもオルトロスさんは魔王城でも僕の事を慰めてくれたそしてまた僕が僕であるための証明をしてくれた)

ふっ嬢ちゃん少しは明るい顔になったな

そう言えばオルトロスさんって隊長だったんですね

えっ言ってなかったか?

はい確か初耳ですよ



おしそれじゃあ今日は言葉に甘えてゆっくりと休むとするか!

はい僕はここに居ますので皆さん日頃の疲れを癒してくださいね

おぉリグルちゃん今日はありがとな

俺達も同じ気持ちだぜ


僕はそっと木にもたれ掛かり魔獣や魔物さん達を眺めていた。

何処までも広がる蒼い平原とその奥にある湖畔そして空もまた青く日は僕達を暖かく照りつけるそんな昼前

魔物や魔獣さん達も自然とウトウトしてきて瞬く間に夢の世界へと誘われていった

僕はその様子をみて一時の静けさに安らぎを感じていた。

そう言えばこっちの世界に来てからこんなにゆっくりとした事なかったな〜ずっと何かが起こってこんな風にゆっくり休んだこと無かったからな〜もうこの世界に来てから4ヶ月も経ったのか早いようで短かったな


あっそろそろお昼の時間だな

よいしょ

みなさ〜んそろそろ起きて下さい

お昼にしましょう




自然に囲まれた空間でデイルさんや魔女の事を忘れた一時しかしあと少しでこの一時が崩れ去ることなどまだリグルは知らないのであった


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る