21話
どれくらい眠っていたのだろう気がつくと見慣れた天上が視界に広がっていた。
あの時僕は斬られただけど痛みは全然なかったそれよりもゆっくりと寝たせいか身体がいつもより軽く感じた
僕がベッドで休んでいると横に少し重みを感じ目をやるとそこにはムーランがベッドの縁で転寝をしていた
そのムーランの姿を見てふと懐かしくなり頭をそっと撫でてみた。ムーランは少し擽ったそうにしていたが心地よさも感じ取れた
少しするとムーランはゆっくりと目を開けた
あぁなんだ起きてたのか、身体は大丈夫か?
はい何とか
わるかったな私の仲間が
いえ、仕方ないですよ迂闊に近づいた僕にも非があるんですから
だけど
それに僕も一応魔王軍ですしね
ははそうだったな
もしかして忘れてたんですか?
わりィわりィ
そんな会話をしていると部屋の扉が開きデールさん達が入ってきた
おぉ〜リグル目が覚めたんだねぇ〜
はいついさっきですが
デールさんの後ろから3人が此方へと歩み寄ってきた
そして僕の近くに来ると3人は床に膝をつけて深々と頭を下げた
この前は本当にすまなかった無害であろう君を思いっきり斬りつけてしまいあの時僕達はどうかしてた
こんな事で許して貰えるとは到底思っては居らぬが
どうか許して欲しいっしよ
おい最後なんて言葉使ってるんだ
そうだぞこちらが100悪いのだからしっかり謝れ
でも仕方ないじゃん出ちゃったんだからさ
そんなやり取りを見て僕はクスッと笑ってしまった
その場にいる皆が僕の方を見ていた
あぁごめんなさいつい
その笑いで重く沈んでいた空気がふっと軽くなった
その本当にすまなかったと3人は度々謝った
いいですよ僕も迂闊に近づき過ぎましたし
許してくれるのか?
はいもちろん
なんと優しい方だ
ほんとにありがとう私あんたみたいな優しい人見た事ないっしょ
私からも仲間を許してくれてありがとう
そう言えば自己紹介がまだだったな僕の名前はシーク
そしてそっちの大きいのがルーオーガ
よろしくな
そしてその隣の派手な娘がコーテだ
よろしくっしょ〜
一応勇者一行をやらしてもらってる
勇者一行!
そう言えば言ってなかったっけな勇者一行だって事
そういう事は早く言ってくださいよ
わりィわりィ
なんだ何かおかしいぞ
どうしたんだろ身体に力が入らないっしょ
身体から魔力が抜けていく
やばこれ意識が飛ぶわ
わぅ〜ん
勇者一行と魔王軍のちょっと変わった団欒の雰囲気を壊すかのように勇者一行は床へと崩れ落ちたのだった
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