22話

突然勇者一行が倒れ僕達は数秒間、騒然と立ち尽くしふと我に返ると倒れた勇者一行を近くの部屋へと運んだ。




悪いねぇ〜君ばっかりに見てもらってぇ〜病み上がりなのにぃ〜

いえこれがメイドである僕の仕事ですから

そぉ〜?ありがとねぇ〜

うっここは?そうか僕達は倒れて

気が付きましたか?

君達が僕達をここへ?

はい

ありがとう君達にはいや特に君には助けて貰ってばかりだね

えっと名前は?

僕の名前はリグル

そうか本当に感謝しているよリグル

いえそんな

それに比べて僕達は.........

シークは後悔の念を噛み締める様にそう口にした

分かりますよ

えっ?

シークさんは守りたいものを守るので必死だったんですよね。

あぁでもなんで

ポロッサです

ポロッサ?

はいポロッサがずっとこの部屋でシークさん達が起きるのを待ってたんですムーランさんから聞いてたんですけどポロッサは中々人に気を許さないってだけどシークさん達の為にそこで微動だにせず

そうだったのかありがとうポロッサ

クォ〜ン

それに大切な者を自分のせいで失ってしまうのは辛いですから

リグルは何か失ったのか?

はい小さい時に姉をでも僕のせいなんです僕が悪い子だったから…

君は悪い子じゃない僕はそう叫んでいた

僕達を僕達を助けてくれたじゃないか!

…そう言って貰えると僕も救われます



ごめんなさい重い話をしちゃってそうだタオル

えっ?

汗かいてますねタオル取ってきますね

そうリグルは走り去っていった

僕はリグルに何も言えなかったいやあの場では何を言っても同じだっただろうリグルのあの表情は見たくない何故か心の奥底からそう思ったあの悲しみを笑顔で隠したあの表情は…






いや〜すまない長居をしてしまったね

本当に色々ありがとう

身体大丈夫なんですか?

あぁ気にするなただ今まで与えられていた魔女の力が無くなっただけだ

魔女?

ありゃりゃ知らない感じ〜

あぁ〜そう言えばリグルには言うなって言われてたっけぇ〜

リグル

はい

あん時はありがとうリグルのおかげで私は命拾いした何かあったら言ってくれ直ぐに駆けつけて助けに行くからよ

その時は私も来るっしょ〜

当然だな

もし困ったことがあれば言ってくれリグルの力になりたいからな

ありがとうございます

それでは別れ惜しいがそろそろ行くか

そうだな

それじゃあリグルそしてデールさん本当にありがとう

又何時か必ずその時は勇者一行では無く君達の友人として



魔女もしかして

安心しときなよォ〜何かあったら守ってあげるからぁ〜

それにぃ〜手は打ってあるからねぇ〜ボソッ

何か言いましたか?

ううんなんでもぉ〜


勇者一行は去っていった一波乱の終わりを告げるかの様に空は茜色に染まっていたしかしリグルはデールさんが小声で言った事がどういう事なのかそれに魔女とは一体何者だろうかと頭の中に渦巻いていた!



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