第2話「ウォーミングアップは悪いお兄さん」
(ガサガサ…)
「アイツだ…。」「ど、どうします?」 「決まってんだろ…殺るしかねぇんだよ…」
ピストル「おい、一打。 起きろ」一打「んん?何で?」ピストル「仕事だ。」一打「工事の仕事は今日は休みだぞ?」ピストル「依頼されたんだ!さっさと起きろ」
一打「え!?」ピストル「いつまでも半年前の依頼料で食っていけねぇからな」一打「マジか!久しぶりだなー!」
ピストル「今回もあんまり暴走すんなよ」一打「今回も? …俺はいつも真面目にやってるぜ?」
ピストル「半年前の依頼の時…どっかのお坊っちゃまを狙う悪いお兄さんにシャコ・アンズフルの台詞言いながら仕事してたじゃんよ。」一打「え?…あぁー…あれは…」
一打「見せてもらおうか…。認めたくない実力とやらを…って言っただけだよ」ピストル「ザンライズ好きは分かるけどな…。あんまりオタク魂 暴走させんなよ…」
一打「俺、医者から厨二病って言われたから、1日1回ルーヴルチョコを食べないといけないんだよ」ピストル「ちょっと待てー!何だその美術館みたいな名前のチョコ!ってか何でそれ食べないとダメなんだよ!その医者ヤブだよ!絶対藪医者だよ!何を患者に処方させてんだー!」
一打「しゃーねーだろ?ドクター・ミノリカワの勧めなんだから」ピストル(そのテレビの司会者みたいな名前の医者…。絶対重症だろ…)
ピストル「とにかく、今日の相手は半年前依頼してきたお坊っちゃんを狙ってた悪いお兄さんのお仲間さんだ、油断ならねーぞ…」一打「分かってるよ、だからお坊っちゃんに俺の心の光を見せなけりゃならないんだろ」
ピストル(不安だ…。)「そんなの見せなくていいから…真面目に仕事をしてくれよ」
ピストル(!)
ピストル「来るぞ…」一打「え!?わざわざ俺らの家にか?!」
ピストル「目ェつけられたんだよ…これは今日の仕事のウォーミングアップだぞ」一打「はいはい…」
(ガサガサ…)
「ん…?灯りが消えたぞ!気付いたな…。」
「ほ、ホントに行くんスか!?」
「今さら何言ってんだぁ?殺るしかねぇって言っただろ…!」
一打「君たち、悪いお兄さんで間違いないかな?」
悪いお兄さん「な、何だその確認の仕方は!ってかいつからここに!?」ピストル(ごもっとも…。)
ピストル「お兄さんたち、ちょっといいかな」
悪いお兄さん「い、いい訳ねぇだろ!」
チャカッ!
悪いお兄さん「動くなよ!スイーパー共…命が惜しかったらな!」
悪いお兄さん「お前らも武器持ってんだろ!早く地面に置け!」
ピストル「はいはい…」一打「………。」
ガチャ…ガチャ…
悪いお兄さん「おーし…次は両手を頭の後ろに組め!」
ピストル「………。」一打「…嫌だなぁ…この格好…。」悪いお兄さん「うっせぇ!テメェも早く頭の後ろに腕を組みやがれ!」
カンッ!(悪いお兄さんの顎に銃が当たる)
悪いお兄さん「がっ…!」
ピストル「兄ちゃん、足下ちゃんと注意しとけよ」悪いお兄さん「な…!?」
ドスッ!(悪いお兄さんのお腹にピストルの蹴りが入る)
悪いお兄さん「ぐあっ!」
ドッ…(悪いお兄さんは尻餅をついた)
チャッ!
(ピストルが悪いお兄さんに銃を向ける)
ピストル「命…、まだあったほうがいいか?」悪いお兄さん「は、はい…。まだあったほうがいいっす…。」
ピストル「じゃあ、お家に帰ろうか。まだ三途の川には行きたかねーだろ?」悪いお兄さん「そ、そうっスね…。」
悪いお兄さん「お邪魔しましたー…。」
一打「チェッ…。良いとこばっかとられたな…。」ピストル「そう言うなよ…お前にウォーミングアップは必要無いだろ?本番はしっかりお前に手柄をやるからさ」
一打「そういうことなら…まぁいいか。」
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