第42話 コタンタン町.3
とにもかくにも、まずはクマである
アリサさんのお勧めのサロンで攻略を考える
「騎士団を前面に出すのはお勧めしないわ」
「金属は雷属性は防げないから」
「でも木の盾でランクCのクマの攻撃に耐えられるとも思えないわ」
アリサさんはお手上げと言っています
「マサトさんなら盾の強化できますよね?」
ミリアちゃんが聞いてくる
ミリアちゃんから言い出すのは珍しい、いや始めてだなと
「盾の強化すると一生カール王子と付き合うことになるよ?」
「それでもいいの?」
ミリアちゃんを見る
が
ミリアちゃんは揺らがない
「それは最後の手段としよう」
ゴホンッと仕切りなおす
騎士の盾を強化するくらいなら、ものすごい魔法でコッソリ殺そうと考える
「出来るだけ騒がれない内容で考えて行きたいと思うます」
「まずはミリアちゃんの盾を強化する」
大まかに案を話し始める
「えっ?」
ミリアちゃんから驚きの声が漏れる
「はい、ミリアちゃんなんでしょう?」
質問や疑問は受け付けます
「さっき最後の手段って」
ミリアちゃんが恐る恐る尋ねてくる
「最後の手段は騎士団の盾でしょ?」
「あれ?」
何か食い違っていたようである
「メイン盾は騎士団ですよ」
ミリアちゃんにしっかり伝えておく
「はい」
ミリアちゃんが恥ずかしそうに下を向く
まさかミリアちゃんメイン盾を張る気だったのかと、恐ろしい子である
「では続きまして」
「俺としては雷属性だから土に流したいと考えます」
「そこで盾にアースを付けようと考えます」
現実的では無いけど落としどころはココかなと
「ところで、アースって何かしら?」
アリサさんが手を上げます
「アースは電気を大地に流す道です」
「電気は流れやす方向に流れるのです」
考えてみれば”全てのモノが流れやすい方向に流れる”なと、人も物質もである
「へー物知りなのね」
アリサさんが驚いている
「まあ、大まかな部分しかわからないけどね」
回路とか抵抗とかまではわからない
「それで雷の属性を電気にどうやって変えるの?」
アリサさんがさらに質問してくる
「そこはアリサさんの知恵を借りたいかと」
「触媒はその属性の物質に変換するんですよね?」
「火属性は火に、水属性は水に」
「だから雷属性は雷である電気に変えられないかと考えたんだよね」
「ダメかな?」
アリサさんに聞いてみる
「さあ、やった事が無いからわからないわね」
「でも、できるんじゃないかしら?」
「魔力と魔法陣と触媒よね」
アリサさんが何やら考えてくれている
おれも魔導のランプのコピーを分解して考える
魔石と水晶の板に刻まれた魔法陣と光の触媒
魔力と魔法陣と触媒だなと
大まかながら流れは分かるが、回路部分の魔法陣がわからない
「そうね、逆転の発想なのね」
分解された魔導のランプを見てアリサさんが呟く
そうか、魔法を魔力に変換できれば全ての魔法を打ち消すこともできるのか
アリサさんのつぶやきを聞いて新たなスゥパァチートの構想も浮かぶ
考える事はアリサさんに任せてミリアちゃんとアイリちゃんと会話をするとする
「アリサさん、アリサさん」
アリサさんを呼ぶ
「あら?どうしたの?」
アリサさんが答える
「もう夕食の時間ですよ?」
外を指さす
「あら、ごめんなさい」
「夕食にしましょ」
アリサさんが席を立ちサロンの支払いを済ませに行く
アリサさんチェックのお店で夕食である
カーン風トリップに舌平目のノルマンディー風にディエップ風マルミットである
ドゥ・リーヴルとワインでいただくとする
夕食の最中もアリサさんは心ここにあらずであった
夕食後に船に戻ってもアリサさんはぼーっとしている
たまに手帳に何か書き込んでいる
夜食のセナでは昨日のチーズにハムとカモ肉のスライスとリンゴ酒とワインである
錬金術の本を読みながらいただくとする
夜になってもアリサさんは手帳に向かって何やら書き込んでいる
魔導のランプに魔石を追加してミリアちゃんとアイリちゃんを連れて結界に入るとする
たまにはミリアちゃんをアリサさんにするように念入りに責めてみる事にした
体をくねらせてビクンビクンとなり歯を食いしばってイーっとなってからグッタリとする
甘い息を漏らしてジットリと汗ばんで横たわるミリアちゃん
アイリちゃんをキスをしながら深く深く抱きしめる、アイリちゃんが深く息を吐く
ゆっくりと深く息を吸い、ゆっくりと深く息を吐く
体の位置を変える、アイリちゃんをを後ろから抱きしめる、短い息を何度も漏らす
うずくまりピクピクと身体が動く、力無くベットに沈むアイリちゃん
うずくまるアイリちゃんを抱えるように俺も眠る
朝はアイリちゃんに起こされる
左手はモニュポヨン、モニュポヨン掛布団がいつの間にか掛かっていた
アリサさんをどかして共同浴場に向かうとする
風呂上がりのフルーツ果汁入りミルクをいただく
人で大賑わいの洗濯場にミリアちゃんとアイリちゃんと突入する
教会でお祈りしているとアリサさんが追い付いてきた
一緒に朝市を回ってから船に戻ってデサジューノである
「アースなんだけど」
「水晶への魔力のチャージ」
「水晶に変換の魔法の魔法陣を刻みこむ」
「触媒で水晶を包んで固める」
「水晶と大地を金属でつなぐ」
「こんな感じで良いのかしら}
アリサさんが手帳を見せてくれる
魔法の公式と魔法陣が書かれているがよくわからない
中二病的にはカッコイイと感じる
「では材料を買いに行って作ってみましょう」
水晶と銅の鎖と銅の棒が欲しいかなと思う
魔法屋と武器屋かなと
「材料があれば作れるの?」
アリサさんが聞いてくる
「できると思いますよ」
「試してみましょう」
アリサさんに答える
「そうなの、凄いのね」
アリサさんはポカーンである
「え?できるんですよね?」
ダメなら雷魔法を風と火の魔法に分解できないか聞いてみよう
雷魔法ではなければ何とかなるだろうと考える
「作れれば起動するはずよ」
アリサさんはできると言っています
「では材料を集めましょう」
椅子から立ち上がり買い物に向かうとする
魔法屋で直径5センチの水晶玉を購入することにする
武器屋に行って水晶を装着した銅の鎖と銅の棒をつないだ物を作って貰う
カール王子の名前を使って長特急で頼んだのだが明日の昼になると言われる
仕方がないので待つことにする
アリサさんが完成するまでに確認したいと言うので船に戻って試すとする
水晶をコピーして水晶にアリサさんの手帳の魔法陣を刻む
イメージはお土産売り場に売っているアレである
ガラスの中に絵だったり文字だったりが刻まれているアレである
3Dのレーザーのクリスタルである
コピーは1つが2つになるイメージだがこれは2つが1つになるイメージである
右と左で見ている物が一つになるのである
水晶の中に魔法陣が発生する
「凄いわね、魔法陣が浮き出してきたわ」
アリサさんが唸る
「魔法の杖の水晶の魔法陣はどうやっているんです?」
アリサさんに聞いてみる
「水晶の表面に刻んでるのよ」
アリサさんが教えてくれる
「あーそうですよね」
それでいいのかと
「でもこれなら魔法陣が重ねられるんじゃないかしら?」
「平面の魔法陣が空間的に重ねられたら凄くない?」
「球状に無限に術式が重ねられるんじゃないかしら?」
「それよりも」
「もしかしたらだけど」
「立体の新たな魔法陣の構築ができるんじゃないの?」
「新たな魔法の術式が生まれるかもしれないわよ?」
「凄いわ、こんなこと誰も考えなかったはずよ」
「魔導の歴史がまた1ページよ」
アリサさんが興奮している
そういえば魔法陣はなんで2Dばかりなのだろうと聞いてて思った
魔法陣の大きさや数は増えても立体構築された魔法陣は見ないなと
立体構築の魔法陣もそのうちにでも考えてみよう
雷魔法の触媒の上に魔法陣を刻んだ水晶玉を置く
水晶玉に向かって小さくスパークを起こす
すると水晶玉の下の触媒がパチパチパチパチと火花を散らす
が、水晶が割れる
アリサさんは唸り、手帳を取り出して考え込む
メリエンダ・メディアでボカディージョである
ハムにチーズに卵にレタスにトマトのスライスであるコーヒーでいただく
アリサさんは引き続きブツブツ呟きながら魔法陣を構築している
ミリアちゃんが気にしているので今日も冒険者ギルドに向かう
冒険者ギルドは今日も招集で人だかりである
冒険者ギルドとは反対側の建物の傍らに深紅の女性が立っている
人だかりを嬉しそうに眺めている、ただ眺めている
ミリアちゃんが深紅の女性に声を掛けに行く
「あの」
ミリアちゃんが恐る恐る声を掛ける
「ん?魔熊の討伐に参加してくれる冒険者の方かな」
深紅の女性はミリアちゃんの方を見る
「はい、でも」
ミリアちゃんは言葉を上手く選べないようである
「ありがとう」
満面の笑みでミリアちゃんにお礼を言う深紅の女性である
とても綺麗である
「あの、魔熊の討伐の後に幽霊船に身を捧げるのですか?」
ミリアちゃんが意を決して深紅の女性に聞く
「そんな話まで知られているのか」
驚く深紅の女性である
「はい、ごめんなさい」
申し訳なさそうなミリアちゃんである
「その通りだ、魔熊を倒すことが条件だけどね」
ミリアちゃんに微笑む深紅の女性である
「そうですか」
ミリアちゃんは小さく呟く
「ああ、そうだ」
深紅の女性はハッキリと答える
ミリアちゃんは深紅の女性にペコリと頭を下げて俺を引っ張って中央広場までもどる
しばらく俺の背中に身を寄せる
「もう大丈夫です」
ハンカチで涙を拭き取りながらも笑顔を見せてくれるミリアちゃんである
心配そうに見えていたアイリちゃんがミリアちゃんに抱き着く
教会に行って司祭に話を聞いてみる
黒髪の天パでアゴの割れた濃い顔のおっさんである
「幽霊船の除霊は出来ないものなんですか?」
今更ながら聞いてみる
「ああ、港のさまよえる幽霊船の話かな?」
軽い感じの司祭である
「はい、神の名において天に返すことはできないですかね?」
ターンアンデット出来ないものかと聞いてみる
「さまよえる幽霊船は嵐を毒づいて呪われたんだろ?」
「ならば古い嵐の神の呪いだろう」
「我がイスタリア教の管轄外だな」
肩をすくめてお手上げのジェスチャーだが、今まで見た中で一番サマになっている
「それに、未練で現世に留まるのではなく呪いのようだからね」
「呪いを掛けた神以外に呪いは解除できないんじゃないかな?」
「まあ、乙女の愛は全ての呪いを解くなどとの迷信もあるけどね」
HAHAHAHAである
「乙女が身を捧げても呪いは解けないのです?」
アイリちゃんが司祭に質問をする
「そうだね、子ヒツジちゃん」
「解けないかもしれないし、解けるかもしれない」
「誰にもわからない事なんだよ」
「それこそ神のみぞ知るだね」
HAHAHAHAである
アイリちゃんが俺を見ている
見られても困るのである
「なるほど、ありがとうございます」
お礼を言って教会を後にする
乙女の愛での解呪は迷信なのかと
なるほど
では、そもそも愛しても居ない女性を幽霊船に捧げても無意味だよなと考える
お昼過ぎに船に戻ってコミーダである
アホ・ブランコにエスカリバーダにピスト・カステリャーにトリンチャット
えびとあさりのアロス・カルドソをワインでいただく
船に戻ってアリサさんと合流するがずっと手帳になにやら書き込んでいる
魔法陣の構築で忙しいのであろう
食後はアリサさんらまたテストの依頼である
水晶玉の表面に魔法陣を刻み込む、印刷するイメージで刻み込むとする
水晶玉の中ではなく表面に魔法陣を刻む
テストでは水晶玉に小さな亀裂が入った
アリサさんは小さく唸りまた考え込む
夕食までは釣りをする、そろそろ食料の心配をしたのだろう
朝市にも日に日に品物の数が減ってきている
メリエンダでアルボンディガスにカラマーレス・フリートスにピンチョ・モルーノ
これまたワインでいただく
食後にはまたテストである
アリサさんから魔法陣を見せてもらい水晶玉に刻む
触媒の上に置いて小さなスパークを発生させる
触媒がパチパチパチパチと火花を散らす
水晶玉は壊れない、成功である
アリサさんは安堵のため息を付く
アリサさんに魔法陣と術式について習う
いまいちよくわからなかったが回路と法則なのだと考えてみる
夜食のセナでトルティジータス・デ・カマローネスにプンティジータスにハモン
チーズを幾つかとまたもやワインが出てくる
固有スキルの状態異常回復がなければ付いて行けない世界である
ミリアちゃんとアイリちゃんはお茶を飲んでいる
色々な茶葉を買いそろえてブレンドを楽しんでいる
飲んでいるのは俺とアリサさんである、アリサさんは酒豪である…恐ろしい
俺は今後は煮出し茶でいいやと思う
夜食後はアリサさん待望のご褒美タイムである
ミリアちゃんとアイリちゃんと3人でご褒美をあげるのである
ビクンビクンと身体を震わせるアリサさん
さらにご褒美を続けてガクガクと痙攣を始めるアリサさん
体をくねらし声にならない声をだす、喉からうめき声が漏れる
アリサさんはグッタリとベットに横たわる
次はミリアちゃんである、歯を食いしばりながらも息を漏らすミリアちゃん
力いっぱい全身で俺にしがみつきピクピクする、そしてふにゃりと力が抜ける
俺の胸に額をこすりつけて甘えるミリアちゃん
アイリちゃんを俺の上に座らせる、大きく息を吐き大きく息を吸う
最初はゆっくりと呼吸する、次第に短く早く息を吸う息を吐く喉の奥で呼吸する
身体をのけ反らして体が強張る、ビクビクビクと痙攣を始めるアイリちゃん
俺の上に体を伏せてキスをする
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