第22話 アドバイス

地上に戻り、円座になる。

収集品の分配は、適当にやった。

基本、使える物は使える人が。

後は、適当に売って分配。

売る役目は、トキに頼んだ。

・・・商人って便利だなあ。


「ねーねー、カギロイさん!クラスチェンジのアドバイスが欲しい!」


PT情報は・・・


レイ ニンゲン 女 Lv.93 アコライト Lv.50

ユウタ ニンゲン 男 Lv.84 アコライト Lv.50

サクラ ニンゲン 女 Lv.106 ファイター Lv.50

エレノア ニンゲン 男 Lv.91 メイジ Lv.50

トキ ニンゲン 女 Lv.131 マーチャント Lv.50

カギロイ ニンゲン 男 Lv.93 ファイター Lv.50


全員ジョブが50を超えているな。

・・・あれ。

レベル100超えてない・・・あれ?


まあ、良いか。


「レイは何になりたいんだ?」


「んーっとね。みんなを支援しつつ、敵とも戦って・・・あと、歌うのと踊るのが好き!」


あのなあ。


(それでしたら、巫女、と言う職業が有る様ですね。複数職業を極める必要が有る、複合職ですが。アコライト系列のプリーストとモンク、商人系列のダンサーとバードで、基本の巫女。他にも、別の上位職をマスターする事で、派生の巫女職が──)


ロリアが情報を調べつつ言う。

複合職。

LJOの頃は、職業が1つだけだったから面倒だったが。

NLJOは複数の職業に同時につけるので、まだましか。


「巫女、を目指すのが良いかも知れないな。モンクとプリースト、そして、商人上位職のバードとダンサーをマスターする必要が有るらしい」


「なるほど!メモメモ!」


「にゃ、巫女の情報はまだそこ迄広まって無い筈にゃのに、詳しいにゃ?」


五英雄の情報掠め取ってるだけだからな。

まあ、LJOにもあったんだけど。

転職用特殊アイテムで、条件スキップしてなるのが一般的だった。


「カギロイさん、俺はどうしましょう?」


ユウタが尋ねる。

何故俺に聞く。


「ユウタさんは、なりたいものはないのか?」


「とりあえず、求められる職になりたかったんですよね。プリースト系列は役に立ちそうなのですが。セカンドジョブで迷っていて」


「一般的には・・・メイジ系列を極めて、後衛のエキスパートになるか。ファイター系列からナイト系列を極めて、硬い、かつ、メイジ系列の護衛役になるか、かな。レイの様に、歌って踊る支援を極める手もあるが」


「なるほど・・・このPTなら、メイジ系列になるのが良さそうですね。メイジ系列についてみます」


何故このPTのPT構成で決めるのか。

ちゃんと、自分のPT見つけてから決めようぜ。


「カギロイさん、私にもアドバイスをくれよ!」


「サクラさんはどんな方向に進みたいんだ?」


ファイター系列・・・ソードマン系列で剣に特化、アーチャー系列で弓に特化。

ランサー系列で槍に特化するか、ナイト系列で防御に徹するか・・・

何せ、殆どの戦闘職の基底職だ。

1次職から、ソードマン、といった特化職があるが。

それが決まらない場合になる万能職なので。

正直、ファイター系列と聞いただけでは、方向性は見えない。

戦い方を見ている限りは、ソードマン系列だろうか。


「そうだなあ・・・何か変わった職が良いな!」


「・・・色々極めて、複合職になったらどうだろうか」


アドバイスしようが無いよ。


「・・・じゃあ、とりあえずはハイソードマンかなあ・・・」


「ソードマン系列も、極めればかなり強いからな。それで良いと思う。セカンドジョブでメイジを育てておけば、魔法剣士も狙えるぞ」


剣王アークソードミスト。

その1太刀は、あらゆる物を両断。

次元すら斬っていたからな。


「カギロイさん、僕にもアドバイスを下さい」


「エレノアさんは・・・後衛に徹していたし、メイジ系列を極める予定か?」


「そうですね」


「なら、下手にセカンドジョブは設定せず、メイジをひたすら伸ばすのも手だとは思う」


経験値の分配がどうなるのか知らないけど。

分かり安いのは確かだろう。


「カギロイさん、私もアドバイスが欲しいにゃ」


「トキさんは俺より詳しそうだよなああああ?!」


俺の立ち位置がおかしい件。

五英雄と繋がりがあるみたいなので、そっちに聞いた方が絶対に良い。

確かに俺は前作の知識は有るが、正直、レンジャー以外はあまり知らないのだ。


:「おーい、みんな少し集まって欲しい」


ライトのPTシャウト。

離れているPTメンバーを含め、一斉に話しかけられる方法だ。


ふと見ると、先程オフラインだったメンバーもログインしている。


場所は・・・さっきの場所か。


「戻ろう」


俺はそう言うと、先導して歩き出した。


--


「今日も、恒例のクラウンジュエル集めを開始します」


ライトが呼びかける。

クラウンジュエル・・・ギルド結成に使うアイテムだな。

たしか、ギルド結成の為には100個集める必要がある。


・・・ちなみに、一応数千個は所持しているが、途中から拾っていない。

売ればお小遣い稼ぎになるのだろうか?

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