第17話 ダンジョンクリア

次の階層。


そこは、異様な空間だった。

目がおかしくなる様な漆黒と、緑色の線で構成された空間。

バグでテクスチャーを貼りそこねた様な。


同じく緑色の光で作られた立方体や、三角錐、球体。

通常?の敵もいるが、目が5つ有る甲虫や、ワーム・・・奇妙な敵が多い。


「推奨レベル、10万を超える敵が多い様です」


「倒せそうか?」


「複数向かってくれば厳しいかと」


オトメの分析。


前の階層でもっとレベル上げすべきか?

無理をすれば死にそうだし・・・死ぬとどうなるんだ?


「強制ログアウト、2週間のログイン不可と、総経験値の2割を失うそうです」


ロリアが答える。

めちゃくちゃ痛いな。

まあ、現実リアルで死ぬよりマシだが。


幸い、階段付近には沸かないらしい。

1体ずつ釣り、集中攻撃。

それでも、雑魚1体に1時間掛かる事もあり。


週末を待って、次の階層に挑戦したのだが。

結局、次の週末まで、階段付近でレベル上げに徹した。


--


全照準マルチプルロックオン・・・全開放フルバースト!」


複数の敵に、オトメの攻撃が次々に飛ぶ。


「ミョルニル!レーヴァテイン!コキュートス!」


ロリアが矢継ぎ早に魔法を行使。

敵がどんどん倒れていく。


「大分、危なげ無く倒せる様になったな」


「「従魔を増やしませんか?」」


「増やさない」


お前ら、どれだけレア武具と魔石消費してると思ってるんだ?


3連休を利用して、迷宮を進み・・・


「この先に、ダンジョンボスがいます」


「勝てそうか?」


「勝てません。従魔を増やして下さい」


しばらくは小部屋を開けて固定宝箱や少ボスを狙ったり。

地道に雑魚を潰したり。


更に2週間掛けて、ボスに挑戦する事にした。


倒せた。

・・・従魔増やす為に嘘ついてたんじゃ無いだろうな?


ともかく・・・記念すべき、最初のダンジョンをクリアしたのだった。


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名前:カギロイ(真名:シルビア)

種族:ニンゲン

種族レベル:[UPD]64,331

ファーストジョブ:宝王

職業レベル:[UPD]29

セカンドジョブ:なし

STR:[UPD]2,125

AGI:[UPD]13,241

DEX:[UPD]12,106

VIT:[UPD]1,144

INT:[UPD]688

MEN:[UPD]721

BONUS:0

武器:

 偽装・ダークマター

防具:

 [UR]神秘の衣

 [UR]空蝉のマント

装飾:

 [UR]奇跡の指輪

 [UR]奇跡の護符

備考:

 ふくろうのかご

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名前:ロリア

種族:ミミック

種族レベル:[UPD]72,166

STR:[UPD]65,536

AGI:[UPD]65,536

DEX:[UPD]65,536

VIT:[UPD]65,536

INT:[UPD]382,125

MEN:[UPD]364,123

BONUS:0

魔装:

 弓:[UPD]2,114

 剣:[UPD]1,531

 鞭:[UPD]840

 斧:[UPD]631

 槍:[UPD]441

備考:

 シルビアの従魔

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名前:オトメ

種族:オートメディック

種族レベル:[UPD]69,887

STR:[UPD]643,133

AGI:[UPD]431,244

DEX:[UPD]600,001

VIT:[UPD]731,255

INT:[UPD]91,333

MEN:[UPD]92,144

BONUS:0

改造:

 霊真:[UPD]31

 光子:[UPD]1,114

 電磁:[UPD]512

 時空:[UPD]103

 物理:[UPD]24,233

備考:

 シルビアの従魔

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--


<新着メッセージが有ります>


システムメッセージ。

メッセージを確認すると、運営からのお知らせが入っていた。


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第4次βテスト実施のお知らせ


何時もNLJオンラインをプレイして頂き、ありがとうございます。

この度、第4次βテストプレイヤーが、新たにNLJオンラインに参加されます。

第4次βテストプレイヤーの新規参入者は、30,000人です。

今後も、順次プレイヤーの追加を計画しています。


+++++++++++++++++++++++++++++


30,000・・・多いな。


「今、最も注目を集めているゲームですからね。スマホで気軽にできる、というのが受けているようです」


ロリアの解説。


「気軽か?フルダイブ型は、まとまった時間が必要だが」


「フルダイブせずにプレイしている人が多い様です・・・と言うより、フルダイブできると知らない人が多いみたいですね。五英雄も、積極的には広めていない様です」


時々、動きがロボットみたいなプレイヤーがいるのは、そのせいか。


不用品も大分溜まったし。

そろそろ街に行くか。


今のタイミングなら、第4次βテストからの参加者に紛れられるだろう。


エフェクト、フロートポッドを装備。


エフェクト、と言うのは、見た目を変更するだけの、効果がない装備だ。

干渉しなければ、幾つもつけられる。


フロートポッドは、小さい卵状の機械が、幾つか、周囲を飛び回るだけの装備。


「ロリア、オトメ、フロートポッドに擬態して、飛んでおいてくれ」


「分かりました」

「了解です」


送還しておいても良いのだが。

こうしておけば、常に出しておける。


ロリアは、魔装化させても良いのだが。

強過ぎるからな。

普通の、鉄の弓を装備する。


さて。


ステータスやレベルを低く偽装──


がくり


身体が重くなり、世界の壮大さがのしかかる・・・

なるほど。

レベルやステータスを低く偽装すれば、その数値まで弱体化する様だ。


HPまで激減しているな。

流石に、死ぬのはまずい。


ステータスを低く偽装した上で、更に隠蔽して・・・これでどうだ?


-----------------------------------------

名前:カギロイ(真名:シルビア)

種族:ニンゲン

種族レベル:1

ファーストジョブ:ファイター

職業レベル:1

セカンドジョブ:なし

STR:8

AGI:8

DEX:8

VIT:500

INT:8

MEN:8

BONUS:0

武器:

 [C]鉄の剣

 [C]鉄の弓

防具:

 [C]鉄の円盾

 [C]鉄の鎖帷子

 [C]旅人の服

装飾:

 [UR][E]フロートポッド

備考:

 ふくろうのかご

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フロートポッドが無駄にレアリティが高いが、まあ、貰った事にしよう。


「ロリア、周囲に街は有るか?」


「はい。近くに、初心者が集まる街があるようです」


それは都合が良いな。

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