第7話 2階層

翌日。


エクストリーム定時退社を決め、帰宅。

言っておくが、仕事を投げ出してきた訳では無い。

俺はあの時とは違う・・・ちゃんとやるべき事をやっている。

16時から調整をし、17時になると同時に起立、帰宅。

それが俺のジャスティス。


まあ、俺の上司も似たようなもんだが。

・・・俺より先にNLJO始めやがって・・・まだ上司には、NLJOを始めた事は言っていない。

別に仲が悪い訳では無いので、教えても良いのだが。


しばらくは、1人でこの世界を満喫したい。

レベルが10万を超えたら、クエストにでも誘ってみようかな。


NLJOにログイン。

案の定、ファーストジョブはレンジャーのままだ。

まあ、職業を偽装できるらしいし、またレンジャー系列をやるのも良さそうだ。

調べてみたが、レンジャーは一般のプレイヤーも選べるようだし。

一般スキルで代用できるし、盗賊系職業の方が戦闘もできるので、大抵はそちらを選ぶと思うけど。


クラスチェンジ。


レンジャーの二次職は、エクスプローラー。

このあたりは、前作、LJOと一緒だ。


今日は、ダンジョンの攻略だ。


<インスタンスダンジョンが作成されました>


インスタンスダンジョン。

PT専用のダンジョンだ。

中で、他のプレイヤーと鉢合わせ・・・そんな心配が無い。

正確には、俺はソロなので、俺専用のダンジョンだな。


土と岩壁の洞窟。

壁が光っているから、灯りは要らない。


ガサ・・・


腰くらいの高さの蠍が数体・・・

今まで1対1の戦いが多かったのだが。

流石の敵密度。

上等だ。


「くらえ!」


戦闘の感覚は、大分戻ってきた。

敵の攻撃を予測、躱し、駆け抜け様斬りつける。


トゥルークリティカル


激しいエフェクトと共に、蠍が仰け反る。


一撃とは言わないが、危な気は無い。

数分の戦闘の後、蠍達は動かなくなる。


レベルがかなり上がったので、恐らくかなり強いのだろう。


銀の宝箱。

嫌な予感はするが・・・宝箱を見逃すのは、俺のプライドが許さない。

数分の奮闘の後・・・罠の解除と箱の解錠に成功した。


<[R]ミスリルソードを入手しました>

<[R]ミスリルスタッフを入手しました>


後は宝石。


R武器でも、今は有り難い。

銀の剣よりはマシだろう。


使えなくなった装備はその場に廃棄。

持ち帰って売ればそれなりに高く売れるのかも知れないが。

邪魔だ。


結局、その日も、翌日も。

1階層をうろうろしただけで終わった。

前作では死は許されなかったので。

かなり安全を見て行動するのが身についているのだ。


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名前:カギロイ(真名:シルビア)

種族:ニンゲン

種族レベル:[UPD]511

ファーストジョブ:[UPD]エクスプローラー

職業レベル:[UPD]24

セカンドジョブ:なし

STR:[UPD]87

AGI:[UPD]313

DEX:[UPD]306

VIT:[UPD]58

INT:[UPD]21

MEN:[UPD]19

BONUS:0

武器:

 [NEW][R]ミスリルソード

 [NEW][R]ミスリルの弓

防具:

 [NEW][R]ミスリルソードストッパー

 [NEW][R]ミスリルメイル

 [NEW][R]マジックマント

装飾:

 [NEW][R]風の指輪

 [NEW][R]風の腕輪

 [NEW][R]マジックディパック

備考:

 ふくろうのかご

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--


週末。

ウィークエンド。

金曜日の夜。


しかも・・・月曜日は祝日。

3連休だ。


プレミアムなこの日を、待ち望んでいた。


睡眠も、食事も、ゲーム内で済ませれば良い。

今日から3日間、ずっとNLJOをプレイできる。


はやる気持ちを抑え、ログイン。

ログアウトは、ダンジョン内で行っている。

ダンジョン内でログアウトしていると、ログアウト前に挑戦していたダンジョンにそのまま挑戦できる。

ダンジョンの中から、全PTメンバーが出てしまうと、再度ダンジョンを作り直しになってしまう。


2階層。

敵の密度と、強さが、一気に上昇した。

正確なレベルは分からないが・・・かなり危ないかも知れない。


ガシャン


迫り来るリビングアーマーを、


ザンッ


派手なエフェクトと共に、無数に斬撃を浴びせる。


ガラガラ・・・


リビングアーマー達が崩れる。

この程度なら、危なげ無く倒せるな。


少しずつ引き寄せては、確実に倒す。

こまめに、休憩を挟む。

休憩時の急速回復、レンジャー系列の特性の1つだ。

継続戦闘能力、と言うか、連続戦闘能力が高い。

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