第43話 情報漏洩

遠くから巨人見学したが、とりあえず無理なのは分かった。

1階層最奥の守護システムが一番攻略難易度がマシらしい。

アライアンス推奨レベルが10万らしいが。


2階層でレベル上げ。

壁際に寄って、休憩。


「もう1段階強い敵が良いなあ」


ミスト。

推奨レベル6万だぞ、こいつ等。


アイリスが焼いたアノマロカリスの肉を渡しながら言う。


「雑魚は大量に倒さないといけないし、飽きるよね。良い場所が有れば良いけど」


「あのなあ・・・次の階層、8万だぞ。流石にきつい。後数週間は此処だな」


######################

想像と創造ストーリーテラーが発動しました。

スキルツリーに、アクティブスキル、敵強化が追加されました。

使用後1時間、1%〜100%の範囲で強化が可能です。

任意のタイミングで効果を停止できます。

ボスには効果が有りません。

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「・・・休憩が終わったら、狩り再開だ。もう少しレベルが上がったら、上層を検討しよう。今は駄目だ」


そう、告げる。


「ご主人様、宝王のスキル、敵強化を使えば、敵レベルの微調整が可能ですよね。どうして使わないのですか?」


月花。

ちょ、何故バラした。


「え、シルビア、そんなスキルがあるんだ?使ってよ!」


フェル。

く・・・


『すみません、ご主人様。仕方なかったんです・・・ご主人様の御幼少期の話を盾に取られては・・・』


意味が分からないよ・・・


--


シルビア 人間 52114 宝王 384

フェル 魔族 87179 冥王 524

リミア 天使 71715 秘巫女 438

ミスト 鬼 77225 剣神王 481

フィロ エルフ 79791 万能者 499

アイリス 半精霊 82144 守護神王 504

イデア 影人 76119 忍王 479


「そろそろ、守護システムへの挑戦、できるんじゃない?」


フェルが尋ねる。


「いや、もう少し上げたい。逃走できないしな」


「逃走できますよ?」


月花が否定。

く・・・


「様子見、してみようよ」


アイリスが言う。


うーむ・・・


「分かった。行ってみよう」


--


横たわる残骸。


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エリアシーラー、守護システムを破壊しました。

エリア、リュケイオンが開放されました。

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「シルビア・・・凄い」


フェルが驚いて言う。


いや・・・何と言うか。


みんなで一斉攻撃、隙が出来たので、URの宝飾解放ロストトレジャーを3連ぶち込んだら、潰れたのだ。

多分、防御無視って特性のせいだな。

機械なので弱点が分かりやすかったのもある。


つまり、事故。


「・・・何とかなった、かな」


みんなを見回し、


「ログアウトも可能になった。これで解散、かな」


「待って、せめて外まで行かない?」


フェルがそう言う。

まあ、確かに。


「そうだな。じゃあ、外に行って解散だ」


来た道を引き返し。

階段を上り。

もう1つ階段を上り。

更に1つ階段を・・・ん。


「待て、何で上を目指すんだ」


「ご主人様、不思議な事を言いますね。外、即ち最上階を目指す、と先程」


イデアが小首を傾げて言う。


「1階の外だよ!普通に出口だよ!」


誰が上に行けと言った。


「でも実際さ、ここでログアウトは勿体なくないかな?もう少しいてもいいと思う」


フィロ。


「帰ろう?!帰ればまた来れるから!山田君困ってるんじゃないのか!」


そもそもログインし続ける方が異常なんだから。


「山田君は、続けているかどうか怪しいしね」


フィロが首を振る。

ブラックな職場だなあ・・・


「そうですよ。もう少しゆっくりされてはどうですか?此処は時間の流れ方が3分の1なので、お得ですよ」


月花もフィロ達に賛同。

く・・・孤立無援か。


「・・・まあ、行けるところまで、だからな」


敵強化100%を使ってやろうかな。

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