第35話 非戦闘職の役割
部屋を出て先に進むと・・・階段。
「この下層は、レベル30000のアライアンス級の敵がいます。行かない事をお勧めします」
月花の警告。
「気を付けて行こう」
ミストがみんなに言い、みんな頷く。
行くなよ。
「・・・俺は帰ってお風呂入るからな」
俺が行くのを止めてもどうせみんな行くんだろうけど。
「お背中をお流しします」
イデアがこっち来た。
イデアは基本、俺の言う事を聞いてくれるよな。
でも、男女は別々だからな。
「そう言えば、お風呂に入りたいわね」
フェルが来る。
おや、お風呂譲った方が良いかな?
「痴女からマスターを守らないといけませんね」
リミアも来る。
まあ、フェルと戦いになったら数秒もたない自信がある。
でも、敵対してないぞ?
「ますたあとお風呂なら仕方が無いですね」
フィロが来る。
知識よりお風呂が優先か。
でも、俺は別だからな?
ミストとアイリスも来て・・・全員か。
大人しくマイハウスに戻った。
何故かお風呂の順番でもめた。
譲るって言ってるのに。
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「今のは攻撃行為、じゃな?」
調子に乗ったフェルが、フェリオ・・・氷狼に攻撃。
終わった。
破壊不可オブジェクトの筈の雪原は、無数の氷の杭で貫かれている。
まあ、1点、フェルを養護するなら・・・
フェリオ、地味に力抑えて弱く見せてた。
ここまで強かったのか。
流石の推奨レベル。
神仏もかくやという威圧感に、みんなへたり込んでいる。
フェルは、涙を流し、ごめんなさい、ごめんなさい、と謝り・・・
さて・・・どうしたものか。
周囲は氷の杭で囲われ・・・それ以前に、逃走行為をしようとすると出来ませんとシステムメッセージが表示される。
「ごめんなさい・・・私を殺して良いから・・・みんなは関係有りません。逃して下さい」
「それは無理じゃな。うぬ等はPT。うぬ等は1人残らず、殺す。今PTやギルドを解散しても無駄じゃ。全員、必ず、殺す」
「なら・・・貴方を・・・倒します!」
フェルの渾身の魔法が発動。
大規模魔法をストックしておき、即時発動出来るようにした・・・切り札。
ぎいいいいいいいい
虹色の光が、空間を軋ませながら進み・・・
フェリオの体に当たると、消える。
冗談の様な防御力。
「喰らえ!」
ミストの渾身の一撃・・・!
ザンッ
ミストを無数の氷が貫く。
けっほ・・・
ミストの口から飛び出る血。
リミアが慌てて回復魔法・・・何とか間に合いそうだ。
「雷よ!」
フィロが雷を召喚・・・
ギジッ
フェリオが一瞥しただけで、雷がフィロ自身を襲う。
何とか大半を結界で防いだが、酷い火傷。
自分に回復魔法をかける。
「「はっ!」」
イデアとアイリスの連携攻撃。
ザクッ
虚空に出現した氷の杭が貫く。
倒れるイデアとアイリス。
アイリスが回復魔法を発動・・・ミストを癒やしたリミアが駆ける。
「うぬは戦わんのか?」
フェリオが面白がる様に尋ねる。
「・・・見逃して欲しい・・・何とかならないか?」
「ならんよ」
簡潔に、告げる。
そう、それはフェリオの役割。
「俺は非戦闘職だ。レベルも低い。俺では・・・戦闘の役には立たない」
フェリオはくっくと笑うと。
「そう・・・それがうぬの役割。うぬは戦わぬ、戦えぬ」
「だから・・・私達が戦うのよ!」
フィロ、フェルの連続大魔法。
フェリオの足元に無数の爆発。
「効かぬ、が」
煙の中から、ミスト、アイリス、イデアが飛び出し、斬りつける!
ふさ
「効かぬ、が」
・・・ふさふさもふもふなのか。
「ぬ?」
気配や存在感を極限まで絶ち。
俺が向かったのは・・・
フェリオの上。
うわ、すげーふさふさ。
「
捧げた武具に応じた高威力攻撃。
ただし、捧げた武具は失う。
捧げるのは・・・所持する中では最高レアリティ、
[LR]太陽の剣
光が弾け、流石にフェリオの体をも貫く。
いや、皮膚を貫いたが、貫通はしない・・・
だが、
「馬鹿な・・・うぬ・・・何故・・・」
ずん
フェリオが倒れ、光が溢れ・・・
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2018/11/06
捧げた武具応じた→捧げた武具に応じた
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