第24話 何か無かったですか?

「さて、どうするか」


最近、ギルドメンバーに付き合って狩りをしているお陰で、レベルアップが早い。

気付いたら、俺も4次職への転職が可能になっていた。


シーカー

・探索の専門家


アームズロード

・武具を極めし者


ナイトノッカー

・闇夜の民

・攻撃魔法も操る


ニンジャマスター

・ニンジャじゃ


まあ、シーカーだよな。


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警告:

この職業は純系職です。

一度なると、他の3次職にクラスダウンできません。

ただし、別系統の1次職からやり直す事で、別系統の上級職につけます。

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純系職?

そんな物が有るのか。


「シーカーはお勧めできないですよ?弱いですし。他職にスキル応用できないですし」


月花が呆れた様に言う。


「いや、俺はレンジャー系以外はならない」


はい、を選択。


そして・・・


俺は4次職になった。


スキルツリーが真っ白。


「・・・?」


「いえ、その、誰もここまで来ると思っていなかったので、用意していなかったそうです。と言うか、トレジャーハンターから既に適当だったでしょう?」


ぐふ。


「その・・・明日までには何とかするそうなので」


仕方が無い。


「とりあえず、のんびり羽を伸ばそうか」


ジョブレベル、ソロで上げられる気がしないのだけど。


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ところで職業説明に、こう、何か無かったですか?

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ん?

シーカーの説明、何か特筆すべき事あったっけ?


--


さて。


シルビア 人間 3136 シーカー 2

フェル 魔族 5441 マジックマスター 41

リミア 天使 4428 神巫女 21

ミスト 鬼 4966 剣聖 33

フィロ エルフ 5108 大賢者 37


みんな大分成長したなあ。


「あ、シルビア転職したんだ。おめー」


「有難う、ミスト」


「やっぱりレンジャー系にしたんだね」


フェルが苦笑して言う。

フェルには、戦闘職を勧められていたのだ。


「まあ、戦闘職になればレンジャー系スキルであるPTバフ無くなりますしね」


月花が言う。


「PTバフって、PTメンバーの器用さ、速さ、運に25%の補正かけるだけだろ?僧侶系のバフの方が強いから、死にスキルだしな」


「僧侶系のバフと重複しますよ?」


月花が訂正。

え。


「例えば、速さは、リミアさんの35%アップと、ご主人様の25%アップで、69%アップしています」


「・・・それは強いな」


「やっぱりねえ。シルビアと組むと身体が軽いと思ってたんだ」


ミストが言う。


「じゃあさ、やっぱりレンジャー強いから、レンジャー系育てるのも悪くないんじゃ無いのか?」


「微妙ですね。やはり単独では弱いし、そもそもレンジャー系はもうなれないですしね」


月花が妙なことを言う。

ちょ。


「もうなれないってどう言う事だ?」


「そう言えば、基本職からレンジャーが消えているみたいですね」


フィロが言う。


何故。


「バフ計算間違えて重複してかかったり、バランス取るのが面倒になったりしたので、入り口を塞いだようですね」


月花の説明。

間違いだったのか。

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