青春のとある1ページから始まった、突然の事件。友情の崩壊、疑心暗鬼、孤立。これはきっと、ちょっとしたきっかけで誰にでも起きること。そして、それを呼び起こした人の異常な執着心。秋田川節とでも言うべき、人の心を容赦なく突き刺す描写はこの作品でも十分以上に発揮されています。背筋がぞくぞくしますが、とても面白い作品です。ご一読をお勧めします。
もう夢中過ぎて最後まで読みました。女の子同士の百合な青春ストーリーと思いきや、謎が謎を呼ぶミステリー。もう誰を信用すれば分からない展開。あの子が犯人では? いや、こっちは違くてこの子では? と思った矢先、まさかの……。ネタバレになるのでこれ以上は言えないですが、いい意味で裏切られましたね……そう作者に思わせる所が、この小説の美味い所だと思います。百合オタが楽しめつつ、サスペンス好きを唸らせるストーリー。これ絶対読んだ方がいいです!
「百合」という文字を見て正直読もうかどうか迷いましたけれども、先入観を持たずにお読みになることをおススメします。主人公の女の子のキャラそのものが百合の要素を含む物語を人間ドラマとしてもミステリとしても引き締めて読者を引き込んでいきます。極めてエンターテイメント性の高い優れた小説だと思います。繰り返します。先入観に囚われず読み始められることをおススメします!